ステラリス 開発者日記 第265回 Toxoid種の衣装のアート

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更新情報

パラドックス社の公式フォーラムにステラリスの開発者日記 第265回が掲載されています。

今回は新しい種族拡張DLC、Toxoids Species Packで登場する衣類等のグラフィックに関するお話です。

お断り:以下はパラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
リリース後数年を経てStellarisに公式日本語が実装されたことに伴い、管理人が翻訳した開発日記登場の用語と実際にゲーム中に登場する用語・表現が一致しない事があるかと思いますがご了承下さい。
※画像等はParadoxフォーラムより引用しています。
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ステラリス 開発者日記 第265回 Toxoid種の衣装のアート

今回の担当はStellarisコンセプトアーティストのAlec Bealsさんです。

冒頭の挨拶

皆さんこんにちは!私の名前はAlec Bealsで、Toxoids種族パックを作ったコンセプト・アーティストの一人です。
今日はこのパックの中でも特に拡張された服装の構成要素について、とてもファッショナブルなウォークスルーをお届けします。
また後日の開発日記では、種族のデザインプロセスをより詳細に検証する予定ですので、今回はToxoidsの服を作る私達の経験を非公式に焦点を当てたものとなっています。

Toxoidsの簡単な歴史

ビジュアル開発の最終段階でToxoidパックのために様々な種族を用意することになりました。
そのうちの3分の1程度に服を着せることを計画しました。
通常このプロセスでは、どの種が服を着てはいけないのか、着てはいけないのかを特定することはありません。
ほとんどのアーティストが何も着ないことを前提にした生き物の構想を練っています。
また多くのアーティストはその種のために特別にデザインされた服を念頭に置いている。

何が「トキソイド」であって何が「トキソイド」でないかを十分に納得行くまで検討した上で、われわれの種の特徴を決定する実際のプロセスが始まります。
これは私たちが共通の特徴(学者、野獣、攻撃的、パンツが必要など。)を全員に割り当てる、かなり迅速なプロセスです。
それが終わったら服装のプロセスを開始します。

管理人補足:この箇所原文で「pants」になっていて、これが下着のパンツの事を言ってるのかズボンの事を言ってるのか分かりませんでした。
昔ヒロシが言ってた「ズボンがパンツなら、パンツはなんて言えば良いんですか!」のネタじゃないけど、ホントこういうの困ります😅

インスピレーション

ToxoidsはStellarisでこれまで欠けていた、あるいはほんの少ししか触れていなかった美的感覚を試す絶好の機会となりました。
またこの作品では繰り返し挑戦してきたことがあります。それは「宇宙を旅する文明のシリーズを、終末的なヒッチハイカー集団のように見せずに、整然としたものにするにはどうしたらいいか?」です。
最終的に私たちはインスピレーションの源となる3つの分野を漠然と定義しました。それは「High Tech Survivalism」、「Wasteland Toxpunk」、「Protective Fashion」の3つの分野です。
私たちはそれぞれの作品からヒントを得ながら、荒野の美学は避けることにしました。なぜならそれが私たちのSFの設定と最も相容れないものだったからです。

スタイルの発見

この後私たちは、Stellarisのより壮大なスキームにうまく適合することを保ちつつも、ユニークなスタイルを持っていると満足できるポイントに到達しました。

この種族パックでは、特に私たちがデザインした服を着て船で行われる素晴らしい仕事のいくつかを参照したいと思いました。
また科学者や将軍といった役割は、見た目もストーリーも荒削りであるべきだということも初期の段階で決定していました。
結局のところToxoidは多くの手を汚すことを恐れないのです。

最初は、各衣装が最終的にどのような役割を果たすことになるのか、そして何が興味深いデザインになるのかにはあまり焦点を当てていません。ここでは、基本的な人間を使用して、かなり多くのスタイルを調査するために行ったいくつかのラフスケッチを紹介します。

個性化

“これのどこが特別なんだ!” と、キャラバンスロットの合間にあなたは言う事でしょう。
これまでのすべてのSpecies Packでは、衣服は役割ごとに1つの服装を作成し、それに複数の異なるサイズを与えるという比較的簡単なプロセスでした。
それらは常に素晴らしい仕事をしてきましたが欠点もあります。
それは生命体の首から下を覆い隠してしまい、通常アニメーションの機会が限られているのです。

初期のステラリスとトキソイドの複数種における役割分担の比較。

新しいカメラ設定により、当初の範囲を大きく超える服のデザインが必要になり、またさまざまな候補者が登場するため、これらのデザインを正しく表現するためには、それぞれの種に特有の衣装を作成する必要があると考えました。

コンセプトと洗練化の初期段階。ここで見られるルーラーのようないくつかのデザインは、変更されるまでかなりの期間存続し続けました。

私たちはまたロボットの楽しさも捨てがたいと判断し、Toxoidsは初めて服を着た機械を導入しています!
素晴らしいアニメーターたちのサポートを得て、マスクやバックパックなどを導入して多様性を持たせることも検討しました。
最終的にはそれぞれの種が多かれ少なかれテーラーメイドの衣装を手に入れることになりました。

上のイメージからの続き。今度は色や素材のパスそしてそれぞれのデザインを、服を着たそれぞれの種族にどうやって一意に適用するかを考えています。

アセットがどのように再利用され変更されるかについて。また細部が種族間の顕著な違いをどのようにしてもたらすかの例。

これらを達成するためには、可能な限り多くのアセットを再利用する一方で、それぞれがまるで個々の着用者のために設計されていたかのように感じられるよう、十分な変更、新たな細部、および種に適合する構成要素を加えなければなりません。

私たちが考えていた服のさらなる拡大の例として、この1ページに何人のアーティストが掲載されているかを見てください!

前述したように、マスクやバックパックなどのアドオンを模索したいと思いました。これらのコンセプトのいくつかはStellarisにとって新しいものではありませんでしたが、まだまだ拡張の余地があると考えていました。

ほとんどの場合、最初の開発段階でこれらは作業時間的(種、性別、役割、カラーバリエーションを重ねることで複雑化する)にも、ゲームエンジン内アニメーションの予算的にもコストがかかることが判明しました。
これは仕事の性質上、問題解決に向けて進むべきタイミングと、実現不可能だと認識するタイミングを見極めることが重要です。

スカート付きロボット

前述したように、服を着たロボットが登場します!
これはステラリスの長年のプレイヤーとして私が特に望んでいた憧れの内容でした。
結局のところ、冷たく計算高い不滅に近いマシンであっても、気分転換に1つか2つくらいは試着した方がいいと思うのかもしれません。

当初は各役割ごとに異なる頭部と背中のパーツ、そしてサブコンポーネントのアニメーションを用意できればと考えていました。
しかしマシン以外の衣服の他のデザインと同様、これらは大幅に増加し、すぐに描画エンジン内でできる範囲を超えてしまいました。
最終的にルーラーには異なる頭部と特定の背中コンポーネントを使用することに落ち着きました。

個人的にこれは私たちの機械種に素敵なバリエーションを追加すると思いますし、私は次はパンツ(ズボン?)を穿いたロボットを描きたいので皆さんが同意してくれることを願っています。

命を吹き込む

デザインとレンダリングが終わると、次はアニメーション用にファイルを分割して書き出します。
レイヤーを分割しそれぞれをきれいに整えるのは時間がかかります。
全種族を合わせると衣服だけで150~200のアセットがあります。
これらをアニメーション用に分離するのも骨の折れる作業です。
衣装の複雑さにもよりますが、使用される手法ではすべてのアセットを元のキャラクターの上に重ねる必要があるため、アセットを互いに揃える必要があります。

また、追加のコンポーネント(知事のマントなど)は、何もないスペースに収まるようにする必要があります。
以下はセット全体でこの方法がどのように機能するかを示すgif画像です。

管理人注:以下、gif画像がいくつか登場しますが、サイト内に引用できないので詳細は元ページにてご確認ください。

次のステップはアニメーションであり、それに伴う労力と複雑さを考えれば、それだけで単独の開発者日記に値するものですが、ここでは素晴らしいアニメーターであるHannahとMotaがToxoidsのために行ったすべての作業とその他のすべての作業について賞賛を送りたいと思います。

衣服については、分解されているアセットが再構築され、3Dプログラムに配置されます(この例では私達のチームのMayaによって行われています)。
以下はゲーム内の通常のStellarisにおけるビュー以外ではどのように見えているのかの例です。

その後2D画像を骨組みして、実際にゆがめたり曲げたりできるようにし、より滑らかなアニメーションを実現するための準備をします。
これには2Dアートがアニメーション中に伸びたり引っ張られたりする領域に衣類やバナーが曲がる節を作成するなどさまざまなやり方があります。
これは、先ほど述べたアニメーション予算が賢明とは言えず醜く頭をもたげてくるところでもあります。
服の下にいるキャラクターの分も含めれば、稼働箇所の数はあっという間に増えていきます。

さらにキャラクターのダイナミックなアニメーションに合わせた衣服が必要なこともすべてを複雑にしています。
幸いなことに当社のアニメーションチームは素晴らしいので、この工程に入る前に取り外す必要のある衣服の位置を特定することができました。
元々は今よりもずっと多くの垂れ飾りがありました。

一体化した最終的なもの

最終的にすべてが組み合わされ美しくアニメーション化され、ゲームの中に登場しました!
必要な量の腐食性汚泥、汗、涙が出た後、きれいに整えられたトキソイドを手に入れました。
細かい調整はさておき、この時点で作業は完了です。

信じられないかもしれませんが、今回の日記を小説にしてしまわないようにするために完全に省略したステップや雑多な詳細が他にもあります。
私の知る限りでは、今回の事はこれまでにおいて最も集中的で実験的な衣装の開発サイクルでした。
さまざまな理由から、試みられたものの多くは最終的なビルドに反映されることはありませんでした。
しかしToxoidsのためになされたすべてのことが、Stellarisをさらに前進させることができるような気がします。

読んでくださってありがとうございました。
あなたのこれからの宇宙開発で、何か学ぶことがあれば幸いです!

次回の開発者日記

来週の火曜日にまた戻ってきます。

それではまた!今すぐToxoids Species Packを予約注文しましょう!


以上

フォーラム内のやり取り(Q&A)

フォーラム内のやり取りで気になったものを紹介(全てを紹介するものではありません)。

2022/9/11更新

今回は開発側の回答が無かったようです。
無しということで締めたいと思いますm(_ _)m

感想・まとめ

以上、Stellaris 開発者日記 第265回の紹介でした。

今回はトキソイドの衣装とアニメーション化のお話で、これまでとは異なるややズームアウトしたキャラクター&服装が楽しめるとのことでした。

これって既存の種族にも作業を行ったという風に読み取れたので、これまでゲームに登場していた種族にも適用されるのでしょうか?
(無料になるのか有償DLCになるのかは分かりませんが)

ポートレートがより進化するのは嬉しいことですが、色々とゲーム内設定が変更されているのだとすれば既存のポートレート追加Modとは相性が良くないかもしれませんね。
そのようなModを導入している場合は少し気をつけたほうが良いかもしれません。

なお、次の日記はまた来週火曜日だそうです…😥
週に2回日記の記事を作り続けるのは流石に辛いので、次の火曜中に紹介できるかは分かりません。
なるべくベストは尽くしますm(_ _)m

それでは( ✧Д✧) カッ!!