ステラリス 開発者日記 第342回 The Machine Ageのアート(Part I)

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更新情報

パラドックス社の公式フォーラムにステラリスの開発者日記 第342回が掲載されています。

今回はThe Machine Ageに関連するアート関連のお話(第一回)です。

お断り:以下の記事はパラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
リリース後数年を経てStellarisに公式日本語が実装されたことに伴い、管理人が翻訳した開発日記登場の用語と実際にゲーム中に登場する用語・表現が一致しない事があるかと思いますがご了承下さい。
※画像等はParadoxフォーラムより引用しています。
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ステラリス 開発者日記 第342回 The Machine Ageのアート(Part I)

今回の担当はStellarisコンセプトアーティストのFelixさんとLloydさん、コミュニティマネージャーのAuroraさんです。

はじめに

皆さん、こんにちは!

本日はアートチームより5月7日にリリースされるThe Machine Age DLCに登場する素晴らしい作品を紹介してもらいます。
The Machine Ageは現在、単体もしくはStellaris:Season 08の一部として、予約購入が可能です。

ではアートチームに引き継ぎます!

The Machine Ageのアート(Part1)

こんにちは!

私はFelixです。Stellaris The Machine Ageアセンションパックのコンセプトアーティストの一人です。
この開発者日記で、DLCに付属する新しいプレイ可能な種族と艦船セットのアートを紹介できることに興奮しています。
アートチームの皆がたくさんの作品を作ってくれました。それはやっとお見せできることに興奮しています!

ポートレート

リアクティブポートレート

The Machine Ageでは、私たち自身とプレイヤーが望む体験を実現するため、現在のシステムを改善する必要があると判断しました。
その結果、ポートレートシステムが改善され、皆さんの種族のサイバー化の進行をいくつか段階的に見ることができるようになりました。
また、新しい金属ボディとのつながりを感じられないプレイヤーに対応するため、生物学的前任者と密接な関係を共有するアセンションシンセ向けのポートレートを全セット作成しました。

サイバネティクスの最終種の1つ(3つのアセンション段階)を見てみましょう。

これは私たちのシンセ種族の一例で、有機生命体から完全にロボット化されたものです。

インスピレーション

私たちはサイバネティック種を関連性のあるものとし、現在すでにゲームに登場済みでおなじみとなっている種族のラインナップに追加することで、この拡張を輝かせることができる多くの可能性を見出しました。
キャラクターから始まったデザインもあれば、クールなサイバネティック拡張機能の特定のアイデアを中心に進化したデザインもあります。
私達にとって、できるだけ多くの異なる構成要素を持ち、ユニークで多様な種を作り出すことが重要でした。

サイバネティック種の発展に関するさまざまなアイデアの断片。ごく初期のものもあれば、最終的なものもある。

初期のキャラクターのコンセプトと開発

このパックのポートレートのアイデアをブレインストーミングするとき、私たちは従来の種から多くのヒントを得、各カテゴリにいくつか追加しようとしました。
主な見せ場はサイバネティクスとロボット化のパーツなので、デザインを練る際にはすでに馴染みのある特徴を使うのがベストだと感じ、異なる種族のサイバネティック化と合成に焦点を当てました。
以下は、最終的なポートレートに至るまでに描いた初期のスケッチです。

初期種に関するいくつかの開発コンセプト アート

いくつかの初期種の開発に向けたより多くのコンセプトアート。スウェーデンの開発者として、これが最初はムース(ヘラジカ)にインスパイアされた種だとは信じられません!

より初期の種の開発

基本キャラクターの外見と成長過程を決めた後、それぞれのバリエーションとユニフォームに取り組みました。
同じユニフォームを持つ種もあれば、合成アセンション後に変化するユニークなセットアップを持つ種もあります。
このDLCには新たに作られた人類も登場します。そう、彼らは新しいヘアスタイルを持っています!

新しい人類のポートレート。サイバー パスへの旅の準備が整いました。

チャレンジ

ここに至るまで克服しなければならない多くの制限があり、かなりの挑戦でした。ゲームエンジン内で条件付きのアセットを動作させ、ランダムに生成されたStellaris種の性質を実現するには、プログラマー、アニメーター、および複数のアーティストよりの入力が必要でした。

最終的には現在のワークフローをほぼそのまま維持するシステムにたどり着きましたが、管理するアセットライブラリははるかに大きくなりました。
一般的には、いくつかの制約があるだけで、好きな場所に自由にアセットを配置することができました。
以下はペーパードリングと呼ばれるプロセスの一例で、種を切り分けて抽出され、アニメーションで再構成します。
これはすべての色の変化、髪型、サイバネティックな部分、種ごとの衣装に対して行われなければならず、すべてが一緒に動作する必要があります。

ポートレートの紙人形のワークフローの例。サイバネティックな拡張が存在する場合、ベースキャラクタの一部をマスクアウトする実装があります。同じ種を組み立てたバージョンを次に示します。

The Machine Ageの後に残されたのは、ポートレートシステムのエキサイティングなアップデートであり、今後もそれを使いたいと思っています。
サイバネティック社会への過程をゆっくりとアップグレードしたり、オーダーメイドのシンセ形態へとアセンションしつつ、私たちがこれらに取り組んだ仕事について楽しんでいただければ幸いです。

次はLloydが、The Machine Ageで見ることができるサイバネティックと機械の艦船セットを設計する旅をご案内します。

艦船セット

こんにちは、私はLloydです。
Stellaris:The Machine Ageのコンセプトアーティストです。
今回のアセンションパックに収録されているプレイヤー向け艦船2つの開発プロセスをご紹介します。

機械の艦船セット

ついにロボットが専用の船を手に入れました!
機械のための船がなければ、The Machine Ageは不完全なものになってしまうからです。
これらの船は、人工物が操作し、住んでいるように見えるように設計されています。
ほとんどのデザインで、従来のブリッジの代わりにAIコアが見受けられます。
また窓が他のほとんどの船よりもはるかに少ないことから、高度な自動化が行われていることがわかります。
これだけの機械があると熱くなりそうなので、この宇宙船の重要な設計要素は、余分な熱を宇宙に放出するための大きな発光ラジエーターです。

機械の艦船セット

艦船セットの1つ、機械生命体の科学船の設計プロセスを詳しく見てみましょう。
艦船セットの作業を開始する際最初に行うことは、パックの一般的なイメージとなる言語を確立することです。
以下で、初期の開発スケッチを見ることができます。

機械の艦船セットの初期スケッチ

視覚的な言語が議論されたら、個々の船の設計に移ります。
科学船はタレットやセクションが無いことから、使用できる形状の制限が少ないため設計を行うのは常に楽しいものです。
機械科学船の設計のいくつかの段階を以下に示します。

機械科学船の開発スケッチ

スケッチが承認されると必要なすべての角度を示す最終コンセプトへとレンダリングされます。

機械科学船の最終コンセプト

コンセプトアートが完成したら3D化に移行します。
チームはデザインをゲームのすべての技術的な要件に対応する最適化されたアセットへと変換します。
この科学船は3DアーティストのTim Wibergによって制作されました。
ティムと3Dチームの残りのメンバーは、すべての船で一貫した外観が得られるよう、艦船セット全体のテクスチャも作成します。
機械船のテクスチャではクリーンで洗練された、機械的な精度の高い外観を目指しました。
帝国のカラーに応じて色が変わる発光パターンは、回路のような印象を与えるデザインとなっています。

機械科学船での3D化作業

3Dモデルが完成してもまだいくつかの手順が残っています。
科学船はStellarisの数少ないアニメーションを持っている船の一つなので、船が科学船であることを示すための面白い動きを追加することができます。
またVFXを接続して船のエンジンを正しく光らせる必要もあります。

ゲーム内における機械帝国の科学船

サイバネティックの艦船セット

The Machine Ageのもう一つの宇宙船、サイバネティック宇宙船を見てみましょう!
これらはあなたがいくつかの甘い、甘いクロム金属であなたの退屈な有機体をマッシュアップしたいと考えている場合は完璧でしょう。
この船のため、私たちはクラシックカーとレトロなテクノロジーの形状言語に強くインスピレーションを受けました。

サイバネティック艦船セット

船のスタイルを模索していた頃の初期スケッチをご紹介します。

サイバネティック艦船セットの初期スケッチ

以下のスケッチは、サイバネティック戦艦の開発を示しています。
この時点で今回のパックにおける形状言語が確立されていることがわかります。
これらの船では強さと強靭さを与えるため、角が丸いブロック状の形が多く使われました。

サイバネティック戦艦の開発スケッチ

これがサイバネティック戦艦の最終コンセプトで、アートチームではフラットシップとして親しまれています。
ステラリスの軍艦はモジュール式なので、いろいろな部分を設計しなければならないのがわかります。
とても楽しい作業ですがプロセスに多くの時間と問題解決が加わります。
このサイバネティック戦艦の私のお気に入りの特徴の一つは、中央部分の格納庫に空母のような傾斜路があり、そこから攻撃機を発射することができる点です。

サイバネティック戦艦の最終コンセプト

軍艦は3D化の面でも複雑であり、複数のセクションを相互に互換性を持たせるためにモデリングする必要があります。
砲塔も考慮しなければならず、また砲塔は十分なクリアランスを確保し発射体とミサイル発射装置の両方を収容する必要があります。
サイバネティック船のテクスチャでは、光沢あるメタリックを強調し、シンセの船よりも少し薄汚れた感じを強調しました。
サイバネティック戦艦もTim Wibergによってモデル化され、テクスチャが適用されました。

サイバネティック戦艦の3D開発

すべてのサイバネティック船には、船の長さに沿って伝播する光のパルスを示すアニメーションの照明帯が含まれており、多くの場合、デザインの残りの部分と共鳴するキャラクターラインを形成します。
戦艦の場合、照明帯は船の中央にある溝の両側にあります。

あらゆる形態のサイバネティック戦艦

まとめ

The Machine Ageのポートレートと艦船の簡単な紹介にお立ち寄りいただきありがとうございました!
私たちはこの拡張のために多くの努力をしてきました。皆さんがそれをどう思うか反応を見るのが待ちきれません。
私たちはこのアートの小さな風味づけが皆さんを機械化されたマスターに向かってアセンションし、ステラリスのシンセまたはサイバネティック文明として銀河を征服する事に興奮していただけることを願っています!

StellARTis

こんにちは、コミュニティマネージャーのAuroraです!

この度、第2回StellARTisコンペティションを開催する運びとなり、発表できることを嬉しく思っています!

今年のテーマは「Everyday life in The Machine Age(機械時代の日常生活)」です。
2024年5月6日 13:00 CESTまで、X(Twitter)、Paradoxフォーラム、discordにて投稿を受け付けます。

詳細については、フォーラムのスレッドを参照してください。
私たちのコミュニティが何を思いつくかを見るのを楽しみにしています!

来週の予告

見せたいものがたくさんありますので、Art of the Machine Ageの開発者日記をリリース後にまた書く予定です。

来週の開発者日記はThe Machine AgeとVer3.12 “Andromeda”アップデートの暫定版リリースノートです。
また来週の木曜日14:30 CESTに/r/StellarisでReddit AMAをお届けします。

それではまた!


以上

フォーラム内のやり取り(Q&A)

フォーラム内のやり取りで気になったものを紹介(全てを紹介するものではありません)。

こちらは現在管理人多忙のためしばらく休止します😥

感想・まとめ

以上、Stellaris 開発者日記 第342回の紹介でした。

アート面のお話は見ているだけでワクワクできて良いですよね🙂

来週の開発者日記ですが、リリースノートしかも暫定版ということで、紹介は割愛することになるかと思います😥
このゲームはリリースノートで書かれたことが未来永劫固定化されるものではないですし、ましてや暫定版であればなおさら紹介しても…と思うためです。

今回の感想は以上です。

それでは( ✧Д✧) カッ!!