ステラリス 開発者日記 第121回 惑星の再設計(その1)

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更新情報

パラドックス社の公式フォーラムに
ステラリスの開発者日記 第121回が掲載されています。

Stellaris Dev Diary #121 - Planetary Rework (part 1 of 4)
Hello everyone and welcome to another Stellaris development diary. Today, we're going to start talking about the Planeta...

今回はVer2.2 Le Guinアップデートに関連した、惑星の再設計についての紹介となります。

惑星の再設計については4回に分けて説明されるようで、大規模なものになりそうです。

以下パラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。

※当記事内の画像はフォーラム内のものを引用。

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ステラリス 開発者日記 第121回 惑星の再設計 その1 2018/8/16

冒頭のお知らせ

みなさんこんにちは、また別のStellaris開発者日記へようこそ。

今日我々は、Ver2.2″ル=グウィン” アップデートの内容である、惑星の再設計について話し始めます。
これは惑星管理システムの完全な再設計と惑星タイルの変更となります。

惑星の再設計は本当に大きな話題になると思っています。
ですので、開発者日記も備蓄(資源)、建物、地区に関して4回分の日記に拡大して行います。

示されているものはすべて開発の初期段階にあることを忘れないでください。
粗めのインターフェイス、開発中のビジュアル、まだ未決定の数値となります。

惑星の再設計

実際の惑星再設計について詳しく説明する前に、この大規模な再設計に至った背景と目的について簡単に説明し、既存のシステムを踏襲する形でなく、地表タイルを削除して新しいシステムを構築する理由について簡単に説明します。

私(開発サイド)にとって、地表タイルの制約から離れることは、ゲームのために最も望ましい長期目標でした。

私はタイルシステムが本質的に悪いシステムだとは思っていません。
プレイヤーにとってポップ(市民)や建物を視覚化するために良い機能ですし、ゲーム初期においては、プレイヤーに面白い経済管理の決定を与えるのに十分なものとなっています。

しかし、タイルシステムというのはStellarisの核となる概念にとっては制限が大きいと感じます。

タイルシステムは非常に範囲が狭く、1タイルあたり1ポップと1建物というハード制限、および25タイル/ポップ/建物の惑星へのハード制限というのは、私たちがゲームで提示できる社会や惑星の種類を厳しく制限しています。

 

膨大な数のポップが単一の世界に集中している都市惑星を作りたいですか?ー無理です。
ロボットが実際の作業をすべて行う、完全に自動化された死後の帝国を望んでいますか?ー貴重な建物のスペースを失うことなく行えません。

確かに、タイルシステムを根本的に変更することでも、タイルシステムを変更することができます。

たとえば、各タイルにポップや建物を追加して複数のサブタイルをサポートできるようにすることもできますが、これを行うと、そのシステムが魅力的なものになりかけたとしても、結局建物あたり1ポップの制限で引き続き抑制されるのです。

言い換えれば、表面的に旧タイル系に似ているかもしれないが、その主たるメリットのいずれも提供できず、大部分は旧タイル系が持つ欠点によって引き止められ続ける何かーという結果に終わってしまうのです。

 

新しい惑星管理システムを設計する際には、次のような多くの設計目標を設定しました。

  • 新しいシステムは、さまざまな異なる社会をシミュレートしており、Stellarisのゲームの根幹をなす、プレイスルーにおけるロールプレイと多様性の体験を得られることが不可欠である。
  • 新しいシステムは、プレイヤーが惑星をどのように開発するかについてもっと興味深い選択肢を提供する必要がある。同時に、建物の大量アップグレードなどの無益なマイクロ管理の量を減らす必要がある。
  • 新しいシステムは単に資源を集めるためのハブではなく、あなたの惑星でポップスが実際に生活している場所のように感じる必要がある。
  • 新しいシステムは、私たち開発側とMod製作者が新しいタイプの帝国やプレイスタイルを作成することを容易にするために、修正(改造)が可能でなければならない。

私たちが作成したこの新しいシステムは、既存のタイルシステムではうまく動作しないゲームの多くの機能を大幅に改善するだけでなく、先日の開発者日記(第120回)で説明されている、リソースのリワークと共に、既存のタイルシステムにとどまっていてはプレイヤーに提供することができなかったであろう、ゲームが現在提供しているものとはまったく違った本当に風変わりな異国の社会を創造することも可能になります。

埋蔵物(資源)

古いタイルシステムの下では資源は単にポップにより集められた、タイルに置かれた資源の塊であり、そこに配置するのが最も効率的とされる建物の種類を決定してしまっていました。

新しいシステムの下では、資源は惑星の地形や特徴に似ています。
居住可能なすべての惑星は、半ランダム化された資源量を持っています。通常大きめの惑星はより多くの資源を持っています。

資源は経済的に拡張可能な惑星上の区画を示し、最も一般的には、惑星上に建設することができる特定の地区の数を増やします。

例えば、「肥沃な土地」の資源は肥沃な農地があるさまざまな地域を表現し、惑星上に建設できる農業地区の数を増やし、惑星の潜在的な食料生産量を増加させます。

注:画像は開発中のものです

しかし、すべての資源が地区に影響を及ぼすわけではありません。

結晶洞窟やベサリアン鉱床などの一部の鉱床は、特別な建物(これについては後述)を惑星に建設することを可能にする希少な鉱床(資源)です。
一方でこの惑星に住むポップスの幸福度を増やす、壮観で美しい野生地帯のような資源もあります。

資源には、旧来のタイル障害物と同様に機能する、資源ブロッカーがあります。
このブロッカーが時間と資源を消費することによって除去されるまでは資源によるメリットが打ち消されます。

惑星は同じ資源を複数持つことができ、惑星が保持できる資源の数に厳しい制限はありません(通常の状況下で生成される資源量の上限はありますが)。

惑星に現れる資源の種類は、惑星クラスの影響を受けるので、海洋惑星では農業資源を昆布の森林から得る可能性があったり、北極圏には真菌の洞窟などがあります。

注:画像は開発中のもの

地区

地区は、ル=グウィン・アップデートでどのように惑星が開発されるかの中心となる項目です。

地区は住宅や資源の収集に特化した、惑星の開発の大きな領域を表しています。

大部分の帝国には、4つの基本的な種類の地区があります:

  • 市民区
  • 鉱業地区
  • 発電所地区
  • 農業地区

です。

これには例外があります(ハイブ・マインドがハイブ・ディストリクトを持つなど)が、以降の開発者日記で紹介します。

プレイヤーが惑星で作ることができる地区の総数はその惑星サイズと等しくなり、サイズ16の惑星はあなたが利用できるタイプを任意に組み合わせた、16の地区をサポートすることができます。

さらに、資源生産地区(鉱業、発電、農業)は惑星の資源によってさらに制限されていて、惑星は採掘のためのさらなる機会を得られず、最大8つの鉱区を支援することしかできません。

都市部は惑星の資源によって制限されることはありませんので、あなたが選択すれば天然資源を抑制して、惑星を開発都市により完全に覆うことも選択可能です。

各地区の効果は次のとおりです。

  • 市民区:Popsのために大量の住宅を提供し、貿易価値と贅沢品を生産する建築物と職員のためにインフラストラクチャーを提供する
  • 鉱業地区:少数の住宅/インフラを提供し鉱物を生産するための鉱業を提供する
  • 農業地区:少数の住宅/インフラストラクチャーおよび食品を生産する農業雇用を提供する
  • 発電所地区:少量の住宅/インフラストラクチャとエネルギー通貨を生み出す技術者の仕事を提供する

上記の概念のほとんどは、他の開発者日記で紹介します。

今のところ、プレイヤーが選ぶ惑星を開発する方法が、自帝国におけるその惑星の役割を形作ることが分かれば十分です。

非常に都市化した惑星は人口密度が高く、研究者など数多くのビルや専門職のPopを支援し、貿易ルート(これについては将来の開発者日記でさらに詳しく述べます)を提供するが、一方で帝国の成長と製造能力を高めるために必要な資源の多くを生産することができないという犠牲を払う事になります。

 

惑星の資源と惑星の特性がこの決定に影響を与える可能性があります。

例えば、高品質の鉱物と多数の鉱業鉱床を持つ大規模な惑星は確かに鉱業惑星へと向かうのに有利な状態ですが、都市化した貿易の中心地を作るのに最適な場所にいるかもしれません。

単に「最適な隣接タイルの関係に基づいて惑星首都をどこに置くのか?」、「タイルリソースに従うべきかどうか」といった、これまでのような資源に限定される惑星に関する選択肢はもう無いのです。

あなたの帝国のピースを埋めるため、それぞれが独自の役割を果たす多様で明確な惑星を創造する事が基本的な選択肢となってきます。

建物

Ver2.2 ”Le Guin” アップデートにより、建物はさまざまな職業とリソースを提供する専門施設となりました。ただし建物は大規模な資源の収集には適していません。

例えば、あなたの科学者が物理ラボで物理資源の獲得に取り組むのではなく、今では代わりに研究所の建物を建設します(これは単一の研究所ではなく、あなたの帝国のために研究を行う多くのPop研究者の雇用を提供することになります。建物は惑星のインフラによって制限されており、惑星における10のインフラストラクチャごとに1つの建物のスロットがロックされています)。

いくつかの建物では、惑星上に構築できる数に制限がありますが、他の建物は複数を構築できます(たとえば、惑星上にAutotchton記念碑は1つのみ建築可能ですが、合金鋳造所はスロットが許す限り複数持つことができます)。

建物は高度なバージョンにアップグレードすることができますが、一般的にはアップグレードは従来よりはるかに少なくなります。
これらのアップグレードでは、希少で高価なリソースが必要になることが多いため、テクノロジーをアンロックした後にクリックするだけの選択よりも、より積極的な選択となるでしょう。

インフラストラクチャーは主に地区を建設することから来ており、市民区は資源収集地区よりも多くのインフラストラクチャーを提供しています(現在内部設計ではインフラ比を市民区:資源収集区で6:2としていますが、それは最終的な数値ではありません)。

追加の建物スロットのロック解除に加えて、提供される仕事の数が惑星のインフラストラクチャーレベルによって完全・または部分的に決定されるため、より高いインフラストラクチャーレベルを持つことは、いくつかの建物をより効率的なものにします。

たとえば、現在の内部設計では、研究ラボと合金鋳造所の両方でインフラストラクチャーレベルに応じて決められる仕事があります。

つまりあなたが持つ、著しく都市化された惑星において研究と製造を集中させることは、農業星をサイエンスハブに変えようとするよりも一般的に効率的となります。

資源生産の仕事を提供する建物に加えて、市民に物資や社会的ニーズを提供する幅広い種類の建物もあります。
例えば、上層階の市民向けの豪華な住宅や、あなたの民衆を幸せにするエンターテインメントの建物、不安や犯罪を鎮めるための施行などです。

人口密度の高い惑星では、住居やアメニティのスケールアップが市民やインフラストラクチャで必要になるなど、よりそういった建物が多く必要になりがちです。

ヒュー、たくさんの説明となりました。
とは言え、私たちは惑星の再設計を始めたばかりです。

来週はStratas(地層)、Pop Jobs(市民の職業)、Housing(ハウジング、住居?)、Migration(移住)の話題について話し続けます。


以上

フォーラム内のやり取り

※フォーラム内のやり取りで気になったものを紹介。各回答(A)側はStellaris開発マネージャーのWizさんのものです。

※本日は管理人が開発者日記の翻訳だけで力尽きたので、また後日紹介します・・・(-_-)

感想・まとめ

以上、Stellaris 開発者日記 第121回の紹介でした。

まず、量が多すぎる・・・(-_-)

もうちっと加減してほしいですわ~。
4回じゃなくて10回に分けてもいいのよ( ´Д`)

内容的にはこれまでの地表タイル制度がガラリと変わって全く別物に生まれ変わるようです。
ずいぶんと大鉈を振るったもんですね。

管理人的には地表タイル制度が変わって煩雑な操作がなくなるのは大歓迎です。
現行のステラリスって地表タイルをチェックして開発漏れ等を逐次調べる時間がものすごく多いですしね(´・_・`)

よい方向に改良されていくよう、期待したいと思います。

それではまた( ✧Д✧) カッ!!