ステラリス 開発者日記 第120回 新しい経済システム

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2018/08/10 フォーラム内の質疑応答を追記しました。誤字脱字と、一部表現がおかしいところを修正しました。


パラドックス社の公式フォーラムに
ステラリスの開発者日記 第120回が掲載されています。

Hello and welcome back to the Stellaris dev diaries! Today we're going to start talking about the next major update, which we have dubbed 2.2 'Le Guin'...

今回はVer2.2 Le Guinアップデートの内容についての紹介となります。

以下パラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。

※当記事内の画像はフォーラム内のものを引用。

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ステラリス 開発者日記 第120回 新しい経済システム 2018/8/9

冒頭のお知らせ

こんにちは。Stellaris開発者日記へようこそ!

今日はUrsula K. Le Guinの名前から取った、ステラリスVer2.2 ”Le Guin”と呼ばれる次の主要なアップデートについて話を始めるつもりです。

現在我々はLe Guinが貿易と経済に焦点を当てており、そのリリース日はまだ先であるということ以外、アップデートに関して正確な内容やそれがDLCを伴うのかどうかについては明らかにできません。

今日の開発者日記では、私たちがVer2.2のために実装した新しい経済的なバックエンドについて紹介します。

新しい経済システム

ステラリスの元の経済システムは、常に何かしら制限のかかったものになっていました。

経済システムのリソースはスクリプト化されてModでアクセス可能な部分と、ハードコード化されているためアクセスできない部分があるという、一種のハイブリッドシステムになっていました。

たとえば古いシステムの下では、コードは船舶に対して常に鉱物がコストとしてかかるように書かれていたため、Modで変更できる唯一のものは費用としてかかる鉱物の量ぐらいのものでした。

同様に、維持コストが必要なゲーム内のほとんどの要素は、そのコストとしてエネルギー通貨を使用するようにハードコード化されていたので、やはりできる事と言えばエネルギー通貨の金額を変更することだけでした。

いくつかの事柄(例えば、建物の移転や建物によって生み出される正確な資源など)に関しては先程の鉱物やエネルギー通貨の事例よりもオープンな設計になっていたものの、
一般的には新しい資源を導入したり、特定の帝国が特定の資源を使用する方法を変更するというような事を実現するのは非常に困難なことでした。

そして古いシステムではかなりのパフォーマンスを必要としていました。

私たちが次の大きなアップデートを経済に関するものにしたいと思ったとき、
まず必要とする最初のことは、システム面に関する事柄を完全に作り直すことでした。

新しいシステムではいくつかの設計目標を設定しました。

  1. 新しいシステムを使用すると、新しいリソース(資源)を追加したり、リソースの使用方法を交換したりすることが容易となる。
  2. 新しいシステムはModに対してオープンであり作成を容易なものとする。
  3. 新しいシステムは旧来よりもパフォーマンスを改善する。

以上のような事を踏まえ、Economic Templates(経済テンプレート)と呼ばれる新しいシステムを作成しました。

以前はゲームのさまざまな機能面において、コスト、生産、維持のそれぞれがどのように機能するかについて、異なるシステム由来に伴う混乱が生じていました。
しかし、今では統一されたシステムが1つだけ存在することになりました。

帝国によって所有され、経済に影響を及ぼすことができるゲーム内のオブジェクトはすべて、Economic Unit(経済ユニット)と呼ばれます。

データベースファイルでは、経済ユニットは次のようになります。

resources = {
    category = armies
 
    # Normal empires pay for armies with minerals
    cost = {
        trigger = {
            owner = { is_hive_empire = no }
        } 
        minerals = 100
    }
 
    # Hive Minds pay for armies partially with food
    cost = {
        trigger = {
            owner = { is_hive_empire = yes }
        }     
        minerals = 50
        food = 50
    }     

    # If Barbaric Despoilers, produce Energy while on enemy planets
    produces = {
        trigger = {
            owner = { has_valid_civic = civic_barbaric_despoilers }
            planet = { owner = { is_at_war_with = root.owner } }
        }
        energy = 3
    }     
 
    # Normal empires pay army upkeep with energy
    upkeep = {
        trigger = {
            owner = { is_hive_empire = no }
        }     
        energy = 1
    }
 
    # Hive Minds pay army upkeep with food
    upkeep = {
        trigger = {
            owner = { is_hive_empire = yes }
        }     
        food = 1
    }     
}

※ソースコードはパラドフォーラムより引用

スクリプト言語を読めない人向けに説明すると、これは新しいシステムの使用方法の例となります。

この内容は、作成するのに鉱物100が必要な通常の侵攻軍を示しており、これまでのように維持費として1エネルギー通貨を必要とします。

しかし、あなたの帝国がハイブ・マインドの場合、軍隊は50の鉱物と50の食糧を必要とし、1エネルギー通貨の代わりに1つの食糧を維持費として使用します。

さらにBarbaric Despoilersの市民がいる場合、敵の惑星にいる軍隊は、毎月3エネルギー通貨を生産し、自分自身で維持費をまかない、その後は広範囲の略奪によって維持を行う事でしょう。

このコードの内容によるものは実際に導入される例ではありません。
しかし新しい経済システムが私たち開発陣とMod製作者の両方にオープンである可能性を示すため、この開発者日記を書いている間に私が作成したものです。

完全な生物学的帝国でインフラを構築するために鉱物の代わりに食物を使う~、特定のシステムで研究力UPを生み出す船~、統合力をもたらすリーダー~…可能性は無限に広がっています。

高度な資源

この新経済システムを導入することで、いくつかの新しい「先進的な」資源をゲームに追加することが可能となりました。

それらはAlloys(合金)、Rare Crystals(レアクリスタル)、Volatile Motes(揮発性の塵) 、Exotic Gases(エキゾチックガス)です。

これらの資源は、基本的な資源から製造されるか、まれに惑星の資源で発見され(あるいはその両方)、
船の構成要素、メガストラクチャ、特定の建物など、より高度なものを構築するために使用されます。

またDark Matter(ダークマター:暗黒物質)やLiving Metal(生体金属)のような戦略的な資源もありますが、どれだけ多くの高度な資源を保有し、それをどのように使用していくかについてはまだ調整を行っている最中です。

これらの変更の一環として、トップメニューバーを再加工しています。

私たちは、トップバーにすべてを表示するにはあまりにも多くの資源を持つ事になりましたので、
トップバーには帝国が常に追跡すべき重要なリソースの個別のエントリだけが表示され、
残りは統合されたツールチップとして詳細が表示されるようになります。

また科学力に関しては、3つのすべての科学分野の合計算出力へと統合され
それぞれの個別の生産力についてはツールチップにて示されるようになります。

またTOPバーには帝国に関連するリソースだけが個別に表示されるようにします。
そのため、ほとんどのMachine Empires(機械帝国)では食糧がトップバーに個別のエントリとして表示されません。

また、プレイヤーが手動で内容を上書き保存して、使用可能なトップバー領域内において追跡したいリソースを個別に表示設定することも検討しています。

(新しいトップバーは最終決勝には至っておらず、いくつかの酷いグラフィカルな問題があることに注意してください。これはリリース時のものではありません)

今回の開発者日記の内容は技術的なものであり、おそらく主にMod製作者にとっては興味を引くものである事は分かっていますが、Ver2.2の変更に関連してゲームのバックエンドで起こった根本的な変更を説明することが重要だと感じたので紹介しました。

将来、資源の生産と消費に根本的に異なるアプローチ・タイプを持つ帝国が出現する可能性があります。

来週は新しい惑星管理システムについて話を始めるつもりです。

またお会いしましょう!


以上

フォーラム内のやり取り

※フォーラム内のやり取りで気になったものを紹介。各回答(A)側はStellaris開発マネージャーのWizさんのものです。

Q:私の最大の懸念は、システムがハードキャップではなくソフトキャップになることです。
例えばシヴィライゼーションシリーズでよく見られるように、馬と鉄へのアクセス権を持っていない状態で隣国が周囲に張り付いているような場合を心配しています。

※管理人注:Civをやったことが無い方には分かりづらいかもしれませんが、要は資源へのアクセスが制限された場合どうするの?ってことを懸念しているのだと思われます(たぶん)(・_・)

A:船舶建造などのために必要となる基本的な資源は常に手に入れることができるようになります。しかし、非常に高価になる可能性があります。
これについては別の開発者日記でもっと詳しく説明します。


Q:(食糧の取り扱いが変わることは)私たちが非炭素ベースの人口集団に向かって動く可能性があると考えているのでしょうか?
食べ物の代わりにエネルギーやミネラルを食べる帝国が出てくるのでしょうか?

A:ええ。これ(新パターンの帝国登場)については今や難しいことではありません。


Q:これはおそらく市場に関する開発者日記で回答があるでしょうが、市場はある資源を別の資源に変えるための魔法のようなボタン装置以上のものになるのでしょうか?
市場は銀河の他の帝国とつながっていますか?

A:市場についてはまた後日答えます。


Q:この機能のためプログラムの再設計が必要な箇所は膨大だったはずです。

A:私たちは基本的に古いシステムのほぼ全部を削除して新しいシステムを作りました。
私達のプログラマの1人はかなりの時間、この作業をコツコツとやっていました。


Q:これらは現在の戦略資源のように機能しますか?すなわち在庫を持てないのですか?

A:私が(日記内で)述べたように、我々はまだ戦略的な資源がシステムにどのように適合するかを正確に把握しようとしている最中なので、将来の開発者日記でより多くが語られます。


というようなものがありました。

感想・まとめ

以上、Stellaris 開発者日記 第120回の紹介でした。

資源に関して大きな変更が行われるようですね。

いろいろ楽しみな要素が増えそうです。

それではまた( ✧Д✧) カッ!!