ステラリス 開発者日記 第307回 リーダーの実験

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更新情報

2023/8/5 フォーラム内のやり取りを更新


パラドックス社の公式フォーラムにステラリスの開発者日記 第307回が掲載されています。

今回は帝国のリーダーに関する夏の実験のお話です。

お断り:以下の記事はパラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
リリース後数年を経てStellarisに公式日本語が実装されたことに伴い、管理人が翻訳した開発日記登場の用語と実際にゲーム中に登場する用語・表現が一致しない事があるかと思いますがご了承下さい。
※画像等はParadoxフォーラムより引用しています。
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ステラリス 開発者日記 第307回 リーダーの実験

今回の担当はStellarisゲームディレクターのEladrinさんです。

冒頭の挨拶

楽しい木曜日です!

今週は別の夏の実験を見ていきます。
しかしながら、残念ながら今回の内容は期待したほどうまくいきませんでした。

それはクラスベースのリーダーの制限です。

なぜこれに注目するのか?

Galactic Paragonsの更新ではゲームで一度に募集できるリーダーの数に制限が再導入され、それは超えることができるソフトキャップ(上限)になっていましたが、経験値の増加は減少し、上限の2倍に到達すると、すべてのリーダーの経験値の増加が停止していました。
その後のパッチで、いくつかの数値条件を緩和し上限を増やす方法を追加しましたが、それでも多少の作業を必要とする、かなり人気のないシステムになっています。

現在、価値の低いリーダー(将軍のような)の存在は、科学者や提督のようなものと同じ 「スペース」を占めており、それがゲームプレイの決定において満足のいかない状態につながっています。

開発者日記#302では、検討する予定だったいくつかのことと、それに付随して予想されるであろう問題点とともに述べていました。

それで、何を試したのか?

実験ではクラスごとにリーダー上限を持つ機能を追加しました。
これにより前述の将軍は将軍の上限を使い果たしますが、科学者は独自の制限によって管理されます。
「オーバーキャップ(リーダー上限の突破)」 の効果も同様にクラス単位になりますから、提督が多すぎると彼らの成長は遅くなりますが、他のリーダークラスは影響を受けません。

また、上限ペナルティに遭遇する前に常に数オーバーは獲得できるように、「ワイルドカード」枠のキャパシティを保持することも実験しました。

なぜうまくいかなかったのか?

この実験は主にUXの問題で失敗しました。
Stellarisは必ずしも情報を解析するのが最も簡単なゲームではありませんが、これ(クラス別リーダー)はとんでもなく悪く、修正が難しいことが判明したのです。

使節が独自の能力を持ちながらも他のリーダーとはまったく異なる行動をする独自の「特別バージョン」として行動するため、情報伝達がさらに困難になるのです。

これは、1/0/1/2(+2)|(3)のように表示される可能性があり、非常に混乱します。

5つの異なるリーダータイプとワイルドカード枠は、ゲームのトップバー(スペースの制限が大きな問題です)やツールチップで利用できる拡張スペースでさえ、明確に説明するのが困難すぎました。

いくつかの派生実験といくつかのUX設計に時間を費やした後、我々はこの派生実験を失敗とみなしました。
時間をかけてこれを改善し続けることもできましたが、Ver3.10のアップデートと同時にリリースしたいと考えていた、より大きな再設計の方を追求することにしました。
(カストディアンチームの取り組みには一般的に明確なリリース日はなく、Ver3.10のリリースまでに準備が整わなければ、Ver3.11に移行します。)

管理人補足 ここで書かれているVer3.10は3.一ではなく3.十ということかと思います。
ちょっとわかりにくいのでもう4.0にしたら良いような気もしますが…。

Caelumアップデートがリリースされた後に詳細を説明しますが、簡単な要約としては5つのリーダークラスを3つ(司令官、外交官、科学者)へと統合し、使節の使用方法を作り直します。(外交官はクラスに統合されます)

これはこれで良いとしてサブリーダーの手直しは?

それまでは、より大きな再設計の準備が整うまで、帝国のリーダー上限超え時の計算式にいくつかの調整を加え、悪影響を軽減する予定です。

ではCaelumについて教えてください!

Stellaris Ver3.1 Lemアップデートと同様、Ver3.9 Caelumアップデートにも多くの一般的な改善が多数のゲームシステムに散在しています。

Common GroundとHegemonyにはいくつかの改良が加えられています。

  • スタート時の連邦のメンバーは、すぐ隣接するシステムを所有しなくなり、プレイヤーと連邦メンバーの両方に早期拡張する余地ができます。
  • 連邦は、結束力0(-100ではありません)から始まり、レベル2(0 XPではなく600 XPです)の途中まで進みます。
  • 起源の要件が緩和され、非大量殺戮型のハイブマインドと機械知性体が起源を使用できるようになりました。
    これによりAI連邦のメンバーが時折、ハイブマインドまたは機械知性体として出現することも可能になります。

また、Archaeotechsのバランス変更がいくつか行われています。

  • 考古学研究施設のエネルギー維持コストを半減した
  • Archaeotechフォーカスの提督特性が追加され、Archaeotech武器によるダメージと火災発生率が増加する。
  • Archaeotechの研究速度と出現の重み付けをExpertise特性から減少させたが、船のコンポーネントのマイナー・アーティファクトコストを減少させた。
  • レムナント帝国の研究の開始責任者は現在、専門知識:考古学研究の特性を持っている。
  • Archaeoengineersのアセンションパークは現在、船の部品のマイナーアーティファクトコストを10%削減する
  • マクロバッテリーの範囲を50%拡大した

来週は…

今後数週間でお話しする予定の内容は次のとおりです。

これらすべてを明らかにします

私達はまず、Lithoids Species Pack(DLC)の全面的な改善から始めます。
これは他の製品と同等のレベルに引き上げることを目的としています。

それではまたお会いしましょう!


以上

フォーラム内のやり取り(Q&A)

フォーラム内のやり取りで気になったものを紹介(全てを紹介するものではありません)。

Q:(将来のリーダー再設計で)指揮官、外交官、科学者、セクター総督はどのクラスに属するのでしょうか?

A:セクター総督は外交官のクラスになりますが、私は上述の他の3人のいずれかに様々な方法で惑星あるいはセクターを統治させることを実験しています。


Q:(本文中最後に出てきた予告画像は)おそらく外交官についてでしょう。

A:リーダーの再編については長期スパンでの作業となっています。当該画像で紹介されているものはすべてVer3.9アップデートに伴うものです。


将来的にはセクター総督以外にもなんらかの統治権を与える方向で実験が進んでいるというのが新要素ですね🙂
もっともまだ実験段階なので実際にそうなるかは分かりませんが…。

今回は以上です。

感想・まとめ

以上、Stellaris 開発者日記 第307回の紹介でした。

まず帝国のリーダー上限については改善を模索するための実験を行ったものの、UX上の制限からどうにもうまくいかず実験内容は断念。
しかし当面はリーダー上限を超えた場合のペナルティの算出方法を緩和するなどして対応し、将来的にはリーダーを3系統に設計し直して、使節は別枠の存在に変更することで対応するとのことです。

リーダー上限に関しては色々問題というかプレイのやりにくさがありますが、ちゃんと問題は認識していて改良する意図もあるとのことなので、将来を楽しみに待ちたいですね。

後半は帝国のリーダーのお話とはテーマが外れて、Ver3.9に関する修正内容のお話でした。
その他まだ詳細は不明ですが、変更点も色々あり、更にLithoids Species Packを作り直すとのこと😮

ステラリスがリリースされてまだ数年の初期の頃、
Utopia DLCの内容から一部のアセンションパークをカットしてベースゲームに組み込んだ際に、Utopia購入者に関して何も補填はせずに文句を言うなと宣っていた事件を思い出します。

当時は「過去に販売したDLCを充実させるような改修は行わない」と断言して、不満を言っていたユーザーをシャットアウトしていましたが(そしてフォーラムでもそういった不満…というか付随する建設的な意見については執拗に攻撃するという傾向が一般ユーザー、そして当時の開発スタッフにもあったのをはっきり覚えています😥)、
そのころとは大きく変わってきています。

これはカストディアンチームという過去のコンテンツ・ベースゲームを積極的に改良するチームを設けたことで方向性が180度変わったのですが、私はこれはとても良いことだと思っています🙂

今後も既存のコンテンツでもゲームをより良くするためには必要な作業をしっかり行うという姿勢は続けてほしいです。

それでは( ✧Д✧) カッ!!