ステラリス 開発者日記 第283回 First Contactのビジョン

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更新情報

2023/1/22 フォーラム内のやりとりについて追記


パラドックス社の公式フォーラムにステラリスの開発者日記 第283回が掲載されています。

今回は新DLC、First Contactのビジョンについてです。

お断り:以下の記事はパラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
リリース後数年を経てStellarisに公式日本語が実装されたことに伴い、管理人が翻訳した開発日記登場の用語と実際にゲーム中に登場する用語・表現が一致しない事があるかと思いますがご了承下さい。
※画像等はParadoxフォーラムより引用しています。
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ステラリス 開発者日記 第283回 First Contactのビジョン

今回の担当はStellarisゲームディレクターのEladrinさんです。

冒頭の挨拶

皆さんこんにちは!

今週初めにFirst Contact ストーリーパックが今四半期後半にStellaris Ver3.7 “Canis Minor”アップデートと同時に登場することを発表しました。

本日はいくつかの機能の簡単な概要と、なぜこのストーリーパックをやろうと思ったのかについて踏み込んでいきます。

First Contact DLCをやろうと思った理由

私たちは従来より、FTL以前の文明との交流を広めようとかなり前から熱心に取り組んできました。
First Contactのデザインのいくつかは、フェデレーション、ネメシス、オーバーロードの時代に探索したかったものにまで遡ります。
私たちは検討の結果、これはストーリーパックの中核に展開できるだけの強力なテーマ性を完全に備えていると判断しました。

Stellarisではここ数年は比較的ダークな展開がいくつか見られました。アクアティクスはより中立的なものでしたが、それら―ネクロイド、ネメシス、オーバーロード、トキソイドはいずれも権威主義的またはディストピア的なテーマに傾倒しており、次はより前向きでユートピア的なテーマをリリースする時がやって来たと感じました。

また前回のストーリーパックのリリースからかなり時間が経っていましたので、今こそコンテンツデザイナーの力を解き放つ絶好の機会だと思われました。

星を見、天に語りかけよ

StellarisにおけるPre-FTLな存在に関するゲーム体験はこれまで概して素晴らしいものではありませんでした。
彼らはより高度な文明に完全に翻弄され、食い物にされ、奴隷にされ、粛清され、時には平和的に統合されました。
かと言って彼ら自身に任せておけば、核の炎で自滅したり、小惑星で最期を迎えたりすることも少なくありません。とかく過酷な人生でした。

オーバーロード DLCの目標の1つが、オーバーロード(君主)やサブジェクト(臣下)として家臣団をより楽しくすることだったように、我々はFTL以前の文明との交流をより面白く、より強固なものにしたかったのです。
観測と不干渉を考慮する貴重な理由はあるはずですが、一方で私たちはプレイヤーが彼らとの交流をより有意義なものにする機会を作りたかったですし、長年にわたって追加されてきたゲームシステムを活用できるようにも更新したかったのです。

FTL以前の文明はテクノロジー世代を順番に進んでいますが、その進行に影響を与える方法が増え、現在においては文明を部分的に啓発し、他の対処方法を選択することなどができるようになりました。
またAwareness(認知度)レベルを導入しされており、彼らがどれだけ早く進歩するか、彼らとどのようなやり取りができるかなどにも影響を与えることができます。
FTL以前の文明の星系で起きていることに彼らが気づくかもしれません!
ルネサンス期の天文学者が望遠鏡で観測所を見つけたり、星系内で起きた艦隊戦を観察したりするかもしれないし、青銅器時代の哲学者でさえ、月が爆発したという事実は自然発生的なものではなかったかもしれないとコメントするかもしれません。
とは言え、彼らはそれらを宇宙人の仕業とは認めないかもしれません。

古い出来事は我々の現在の基準にまで引き上げられ、それまで監視ポストに置かれていた監視ミッションのいくつかは、現在では外交と諜報の間で分割され、さまざまな公然もしくは秘密の活動が行われています。

観測ポストに関する作業中のビュー。 この初期宇宙時代の文明はまだ我々を発見しておらず、近いうちに星々の海で我々と合流するだろう。彼らとの明確な外交は、まず私達自らを明らかにしなければできないだろう。

この石器時代の文明は、我々が存在を明らかにしたときステラーカルチャーショックを少し受けた。

また、より高度な文明によって文化的に汚染されるのを防ぐために、彼らを維持するためのインセンティブも追加しています。
宇宙を行き来する文明は、物理の基本法則やゼロという数字の存在など、いくつかの点では概ね同意していますが、時には通常は考えられないようなルートを辿ることで、思いがけない結果が得られることがあります。

宇宙は残酷だ、しかしあなたは孤独ではない

フェデレーション以降、多くのオリジン(起源)が追加され、さらに3つがFirst Contactに追加されます。
Knights of the Toxic Godが最も冗長な起源であることに変わりはありませんが、これら3作品はいずれもローテクノロジーなスタートで物語性や機械的なテーマが強い内容となっています。

Broken Shacklesは、当時Escaped Slavesと呼ばれていたフェデレーションズの起源のブレインストーミングの文書により始まったアイデアの1つです。
元々はメカニズムに焦点を当てた、ユニークなスタート条件を持つ挑戦的なオリジンとして構想され、我々はこのストーリーにはもっと多くの可能性があると判断する前にほぼオーバーロードに入れかけるところでした。

CGInglisは「後日談」を教えてくれるものです。来週、詳細をお伝えします。

The Paybackの起源は、侵略してきた異星人の力を打ち破る勇敢な文明という図式を満たすための起源として最初に考えられました。
これに関連するイベントアートは、告知の予告編を見たことがある人なら知っているはずです。
これもチャレンジングな起源で、CheerfulGothがその全貌を伝えてくれるでしょう。

開発中に「この二つの起源が、同じ帝国を宿敵とするように結ばれていたら面白いのではないか?」と考えました。
これにより、銀河で最も崇高なメガコープであるMinamar Specialized Industries(ミナマル特殊産業)が誕生し、わずかな報酬でで無数の文明を宇宙時代へ引き込もうと無私無欲に取り組むようになったのです。

PDS_Iggyは、Fear of the Darkの中で、被害妄想と慎重さの微妙な境界線を探っています。
最初はこれもチャレンジングな起源だと考えていましたが、どんどん追加していくうちに難しいというのとは別物であると判断した。

ある日金星が…爆発したら、私たちはどのように反応すると思いますか?

あなたの視覚器官を信じるな

天空に吊るされた観測ポストがはっきりと見えると、目立たないように維持するのは難しいです。
研究対象の人々があれは神々の居住地だと勘違いすることを頼むこともできますが、より確実な解決策はそれを見えないようにすることでしょう。

フィールド操作の新領域の研究を実行することによって、あなたの科学者は観測所や科学船の周りにクローキングフィールド(遮蔽フィールド)を生成する方法を発見することができます。
平和的な使用も良いですが…あなたの提督は、遮蔽されたフリゲート艦隊が無防備な宇宙ステーションに忍び寄るというアイディアに歓喜することでしょう。

クローキングは、私たちがまだ探求していなかったSFに残った主要なテーマの1つであり、ストーリーパックにおける潜入と観察のテーマと並べると自然と調和しているように思えました。
彼のメモを解読することができたらAlfray Strykeがクローキングと検出についての詳細について情報を共有します。

コンタクトがやって来る

私たちが作ったのと同じように、皆さんも「ファーストコンタクト」を楽しんでください。
来週はBroken Shacklesの情報をお届けします。

ファーストコンタクト ストーリーパックをウィッシュリストに追加するには、ここをクリックしてください!


以上

フォーラム内のやり取り(Q&A)

フォーラム内のやり取りで気になったものを紹介(全てを紹介するものではありません)。

Q:時代や倫理観の違いは、対象文明が何かを見たときにどう反応するかに影響するのか?
例えば精神主義的な機械時代(管理人補足:マシーン・エイジとは私達の現実世界だと1880年から1945年頃を指す慣用表現のようです)の帝国は宇宙での戦いを、望遠鏡が原始的すぎてはっきりとした動きを捉えることができないため、戦う神として見るかもしれないし、物質主義的な青銅器時代の帝国は同じ戦いを見て、それがいかに危険かを理解しようとして彼らを骨まで揺さぶるような規模の戦争を想像するかもしれません。

A:私たちは若いの文明ほど星系内で起こっていることに対して「気づき」を得る可能性が低くなるような実装をしました。

石器時代の文明が1%の確率で気づくことを、電波望遠鏡を持つ宇宙世紀初頭の文明はほぼ確実に気づくことができます。


Q:Minamar Specialized Industriesは一般の帝国なのか?

A:その懸念は理解していますが、それには理由があります。
私たちのストーリー中心の起源((Shoulder of Giants、Toxic Godなど)の多くは、帝国に独自の背景を与えることに焦点を当てています。
今回はプレイヤーにとって記憶に残る敵を与え、それにどう対処するかを自由に決められるようにしたいと考えていました。
いわば自分だけのミニ・クライシス(終盤の危機)のようなものです。

MSI(Minamar Specialized Industries)を飛び地扱いではなく通常の帝国にすることで、プレイヤーはあらかじめ決められたストーリーラインを辿ることなく自分の行動でストーリーを描くことができます。
この選択により最終的に起源がよりプレイしやすくなることを願っています。


今回は以上とします。

感想・まとめ

以上、Stellaris 開発者日記 第283回の紹介でした。

ファーストコンタクト ストーリーパックの追加情報でした。
リリースは今四半期の後半とのことなので3月頃という感じなんでしょうか。
また来週から細かく情報が提供されていくようなので楽しみですね。

そして遮蔽装置は宇宙船にも使うことができるようなので、まるでスタートレックのロミュランやクリンゴンのような脳内ゲームプレイが捗りそうです🙂

それでは( ✧Д✧) カッ!!