ステラリス 開発者日記 第320回 アストラルスレッドとアクション

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更新情報

2023/11/4 フォーラム内のやり取りを更新


パラドックス社の公式フォーラムにステラリスの開発者日記 第320回が掲載されています。

今回は新DLC、Astral Planesに登場するAstral Riftsから得られるリソース「Astral Thread」と、それを使って行う行動「Astral Action」についてのお話です。

お断り:以下の記事はパラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
リリース後数年を経てStellarisに公式日本語が実装されたことに伴い、管理人が翻訳した開発日記登場の用語と実際にゲーム中に登場する用語・表現が一致しない事があるかと思いますがご了承下さい。
※画像等はParadoxフォーラムより引用しています。
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ステラリス 開発者日記 第320回 アストラルスレッドとアクション

今回の担当も前回に引き続き、Astral Planes DLCを開発委託されているAbrakam Entertainment社のAstral Planes DLCのリードゲームデザイナー、Atmazさんです。

はじめに

こんにちは!

Abrakam EntertainmentのGaryです。

先週はアストラルリフトとは何か、どのように形成されるのか、そしてそこに何があるのかについてお話ししました。
またAstral Threads(アストラル・スレッド)と呼ばれる新しいリソース(資源)と、それを使って何ができるかについても簡単に説明しました。これをシンプルにAstral Actions(アストラル・アクション)と呼びます。

今回はそれらをもう少し深く掘り下げてみたいと思います。

Astral Threads(アストラル・スレッド)

アストラルスレッドとは概念的には、次元間の境界を結びつける物質(マテリアル)です。
次元間の境界が最も弱い地域では、これらの存在のフィラメントがほどけ、収穫可能な有形の物体になります。
この独自の資源(リソース)は、適切なテクノロジーとアストラルプレーン(アストラル界)への適合レベルを持っていれば、さまざまな用途に使用できます。

アストラルスレッドは、Astral Scars(アストラルスカー)に遭遇した最初の時点で集めることができます。
前回の日記にて、アストラルスカーはマップ生成時に存在する時空の小さな裂け目であると説明したことを覚えていらっしゃるでしょう。
ダークマターやレア・クリスタルなどの他の希少資源を発見するときと同様に、新しいテクノロジーであるAstral Harvesting(アストラル・ハーベスティング:アストラル収穫)の研究を開始するように促されます。

つまりAstral Riftの中に足を踏み入れる前に、このマテリアルの収集を開始することができます。
しかしそれを使って何ができるのでしょうか?

ディスカバリー(発見)タブ

まず最初にAstral Action(アストラルアクション)がどこで見つけられるかを説明しましょう。

今回の機会を利用して、ゲーム内のサイドバーに新しいカテゴリを作成しました。
このカテゴリには取得したすべての遺物とアストラルアクションが含まれます。
これはまたもちろん、遺物とマイナーアーティファクトのアクションが社会学の管理カテゴリからは削除されたことを意味しています。
アストラルアクションが追加され、レリック(遺物)が増え、レリックを操作できる特定のアクションが追加されたことで、実用的な意味が出てきたと言えるでしょう。

追加されたもう1つの機能は、トップバーのドロップダウンで [Minor Artifacts] または [Astral Threads] をクリックすると、このカテゴリにすぐに移動できることです。
これは他の資源をクリックして [Galactic Market] を開く方法と同様の使い方です。

アストラルアクション

一般的にこれらは、アストラルスレッドを消費することによってアクティブ化できる帝国全体に及ぼすさまざまな効果となっています。
一部のアクションはクールダウンタイムを経て繰り返し実行できますが、その他のアクションは使用量が制限されます。
すべてのアクションは、一般的に時空を操作したり、他の次元と相互作用したりすることに関係しています。

最初にここを見た時点でできることはそう多くはないでしょう。
例えば飛行機の操縦をマスターするには、飛行機に自らを同調させる必要があります。
つまりより多くのアストラルリフトを探索すればするほど、より多くのアクションがアンロックされるのです。
5つのアストラルリフトを探索すると、可能なすべてのアクションがアンロックされます。
一般に必要とされる同調レベルが高いほど、アクションはより強力になります。

アストラルスレッドの数

最初はAstral Threadの上限は500からスタートします。
これはかなり低いように見えますが、この上限を増やすことは、あなたの同調レベルを高めることで自然に行えるようになっています。
アストラルリフトを探索するたびに上限が250ずつ増加します。
またAstral Siphon(アストラル・サイフォン)と呼ばれる特別な構造物をアンロックすることで、上限ををさらに増やすことができます。

多くのアクションは使用するにつれてコストが増加するため、それらを常用的に使用する場合は必ず上限を増やす必要があるでしょう。

いくつか例を挙げてみましょう。

Astral Splitting​(アストラル分割)

アストラル分割は最初に使用できるアクションの1つです。
10年ごとに利用可能なスペースがあれば、アストラルスレッドを利用して、自分の境界内の時空を引き裂き、新しいアストラルリフトを開くことができます。
ただし隣接するシステムにすでにアストラルリフトが存在する場合は新たに開くことができませんので注意してください。

この機能は使用回数が制限され、コストが増加するアクションの例です。
すべての「使用制限付き」アクションは、 [Astral Action] タブの最下段にまとめて表示されます。

このアクションは探索であまり幸運に恵まれず、期待したほど多くの自然のアストラルリフトを見つけられなかった場合に便利です。

Dimensional Lock​(次元ロック)

ここでは、無制限に使用できるより強力なアクションの例を示します。

Dimensional Lock(次元ロック)を使用すると、Stellarisで初めてワームホールやその他のバイパスを移動できなくなります。
これは10年間続き国境解放の協定を結んでいる人々だけが通過できます。
帝国の中枢へ至る脆弱な裏口がありますか?そうであればこれを利用する価値があるかもしれません。

注:これはシュラウドウォーカー飛び地内のシュラウドトンネルや、そのクラスタ内のメインLゲートでは機能しません。
ブロックできるのは空間内の2つの正確なポイント間のリンクのみで、結合された点間のリンクはブロックできません。
念のため言及しておきますと、ビーコンから作成されたシュラウドトンネルや通常のLゲートでも引き続き機能します。

Hyper Relay Insight​(ハイパーリレーインサイト)

Overlord DLCの機能にボーナスを与えるアクションがいくつかあり、特にHyper RelaysとQuantum Catapultにボーナスが与えられます。

もしまだHyper Relayテクノロジーを研究していない場合は、Hyper Relay Insightを使用すると研究を開始するための後押しが得られます。

研究が進めばこのアクションはまったく新しいもの、Flash Forging Hyper Relayになるでしょう。

Flash Forge Hyper Relays​

このアクションはAstral Threadsに加えて別の資源にもコストがかかる唯一のアクションであるという点でユニークです。
通常の2倍の影響力コストで、好きな場所にハイパーリレーを瞬時に配置できるようになります。
宇宙高速道路の建設が優先されるような状況に陥った場合、これはかなり役立つはずです。
次元ロックと同様に、このアクションはクールダウンタイムを利用して無限に繰り返すことができます。

他に何ができるのか?

今回は利用可能なアクションの一部のみの詳細説明に留め、残りはゲーム中に発見できるように残しておきます。
アイコンを見てもう内容を察している方もいらっしゃるかもしれませんし、そうでない方もいらっしゃるかもしれません。

来週はAstral Planesで導入する新しい起源と市民について説明します。

読んでくれてありがとうございました。それではまた!


以上

フォーラム内のやり取り(Q&A)

フォーラム内のやり取りで気になったものを紹介(全てを紹介するものではありません)。

Q:より多くの遺物があり、それらが独自のセクションにあります。
6つ以上の遺物スロットを得られるようになったのでしょうか?

A:遺物スロットの数に制限はなく、UIが拡張され帝国が所有する遺物の数が表示されます。


Q:AIはこれら(Astral)の仕組みを利用できるのだろうか、それとも今後も使わないのだろうか。

A:AIはこれらの使い方を理解しており、各アクションには状況に応じて重み付けが適用されます。
たとえば軍国主義者であればスレッドを次元ロックに費やす可能性が高く、現在戦争中であればさらにその可能性が高くなります。
利用可能な科学者がいる場合彼らはアストラル分割を使用する可能性が高くなります。


Q:次元ロックは国境を開いている帝国に対してのみ機能すると書いてありますが、別の帝国と戦争中でどちらもLゲートを持っている場合、次元ロックは何も機能しないという意味でしょうか?

A:念のため言っておきますが国境開放協定を結んでいる帝国は通過できます。他の人は誰もできません。あなたと戦争中の人は通過できません。


Q:アストラルアクションは、発見したリフトによって異なるのか?
それともその12個は常に同じなのか?

A:常に同じですがOverlord DLCを持っている場合はさらにいくつか追加されます。


Q:アストラルアクションにより生成されたリフトは唯一のものなのでしょうか?
もしそうなら複数の帝国が同じ遺物の複数のコピーを持つことができるのでしょうか?

A:帝国は遺物を持つことができますが、ある帝国がリフトから遺物を取得すると、他のどの帝国もそのリフトを再び探索できなくなります。
したがって複数の帝国が同じ遺物を取得することはできません。


Q:Overlord DLCを持っていない人にとって、Overlord関連のアストラルアクションはどうなりますか?

A:それらは単にアストラルアクションのメニューに表示されなくなります。


Q:アストラルアクションは一度だけ利用できるのか?それとも同じ帝国または異なる帝国によって複数回利用できるのか?
アストラルアクションのアンロックは取得されたアクションの数によって決まるのか、それとも制御可能なアクションの数によって決まるのか?

A:探索は誰でも1度だけ行なえます。アクションは制御されるのではなく、探索された数によって案ロックされます。


Q:Modを使って新しいアストラルアクションをゲームに追加することはできますか?

A:Mod化はそれほど難しいことではありません。
すべては慣れ親しんだスクリプト形式で行われます。
最終的には、新しいアクションを入れるためのUXのスペースが足りなくなりますので、そこでいくつかの調整を行う必要があるでしょう。

なお、ベースゲームにはアストラルスレッドの機能がないため、アストラル アクションのModはDLC所有による制限が尊重される必要があることに注意してください。


Q:リフトの種類は30個しかありません。
ゲーム中盤以降にリフトが出現し始め、仮に任意の帝国が4つを実行できる場合において、自分も4つが実行可能であるとした場合、自帝国が30の上限を超えてしまうがためにこれ以上リフトを実行できなくなる瞬間があるのではないでしょうか。
それとも銀河ごとではなく帝国ごとに30の異なるリフト上限があり、別の帝国が作ったリフトを見つけてもその中には何もないという事なのでしょうか?

A:帝国単位に設定されていて、また遺物のリフトは例外となっており、遺物が誰かによって回収されると遺物プールから削除されます。

技術的に言えば、帝国はアストラル分裂でリフトを生成しそれを探索しないで、他の帝国により当該のシステム(星系)の保有権を失うと、そのリフトを得た帝国はそのリフトを探索することができます。
そしてリフトは一度誰かに探索されると二度と探索することはできません。


Q:リフトには考古学のサイトと共有している側面があるように見えます。
つまりプレイヤーはリフトを使って何かをする前に、システムを制御しなければならないということのようです。

であるならば、リフトがある星系の所有者が変更された場合、新しい所有者は前の所有者が中断した場所から継続するとができるというルールになっているのか、それとも新しい所有者は最初からやり直さないと行けないのでしょうか?

A:リフトは帝国の国境内でのみ探索できます。
これは非常にデリケートな作業であり、邪魔されずに作業を開始するには、エリア全体に影響を及ぼすからです。

ただし一度探索を始めると、科学者はそれが終わるまでその場に閉じ込められます(Dig Sitesとは異なります)。
あなたの科学船は他の次元にリンクされており、探査中にシステムの制御を失っても、それが終わるまで干渉することはできません。
また誰かが1つのリフトの探査を開始すると、他の誰も同じリフトに入ることができないことを意味します。


今回は以上とします。

科学者がリフト探索中にリフト(のある星系)の所有権が移転した場合は、探索が終わった瞬間にリフトから得られた成果物はその時点の星系の所有権がある帝国の物になるってことなんでしょうかね?🤔

で星系の所有権が戦争等で移転した場合は敵対関係になっているでしょうから、探索をしていた科学者たちは緊急回避機能かなにかで船ごとどこかに飛ぶという感じでしょうか。
(戦争後の敵対関係が解消され、そこから更に関係改善に至るぐらいまでの長時間、リフト探索の時間がかかるならまた違うのでしょうけど…)

感想・まとめ

以上、Stellaris 開発者日記 第320回の紹介でした。

今回の内容で新DLC Astral Planesのイメージがだいたい掴めて来たのではないでしょうか。

前回の日記(やQ&A)でも触れられていましたが、このAstral Planes DLCというのは帝国の布告を強化して色々とできるというのがメインの成果物になりそうな感じです。

もちろんアストラル探索という遺物システムとはまた違った形態のステージ移行要素のあるリサーチ系イベントはあるものの、その結果として得られるメインどころの内容は今回の日記内で出てきた布告的な要素のようです。

この内容であればゲームのシステムを根本から変えてしまうような大型システム系DLCではなく、追加アクセントのDLCとしたという理由も頷けます。
(もっともそんなゲームシステムの根幹に影響を与える系のDLCは外部発注せずにParadox内製で作るのでしょうけど)

ということで来週も引き続きAstral Planesの開発者日記のようです。
起源と市民特性が明らかにされるようなので更にAstral Planesに対して理解の深化が行なえそうですね。

それでは( ✧Д✧) カッ!!