ステラリス 開発者日記 第298回 名高いパラゴン、伝説のパラゴン

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更新情報

2023/5/4 フォーラム内のやりとりを追記


パラドックス社の公式フォーラムにステラリスの開発者日記 第298回が掲載されています。

今回は新しいDLC Galactic Paragonsに登場するパラゴンと呼ばれる特別なリーダーについて焦点を当てています。

※今回の日記内はGIF画像が多く、そのままでは引用できないため、スクリーンショットで引用しました。
実際のGIF画像はパラドックスフォーラムにてご確認ください。

お断り:以下の記事はパラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
リリース後数年を経てStellarisに公式日本語が実装されたことに伴い、管理人が翻訳した開発日記登場の用語と実際にゲーム中に登場する用語・表現が一致しない事があるかと思いますがご了承下さい。
※画像等はParadoxフォーラムより引用しています。
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ステラリス 開発者日記 第298回 名高いパラゴン、伝説のパラゴン

今回の担当はStellarisゲームディレクターのEladrinさんの投稿になっていますが、実質は北極圏スタジオのPetterさんとFridaさんがほぼほぼ担当しています。

冒頭の挨拶

Voidの探検家の皆さんこんにちは。

今回は私たちの新しいDLC「Galactic Paragons」のキャラクターに焦点を当てた開発者日記をお届けします。
今日は、北極圏チームのアートディレクターのFridaと北極圏チームのゲームディレクターのPetterが、皆さんが出会うかもしれない新しい手作りのキャラクターについて話します。

ビデオ開発者日記を見る:

Galactic Paragons DLCについて

Petter(北極圏チーム ゲームディレクター):Paragon(パラゴン)は、評議会やリーダーの見直しなど、新しいメカニックを備えた拡張パックです。
しかしリーダーを中心としたDLCにおいて、星々の中で出会うためにいくつかの特別なキャラクターを制作することは自然な流れとなりました。

これらのキャラクターの初期アイデアは、半日かけて行われたワークショップを通して生まれました。
私たちは北極圏スタジオに集まり、Stellarisの銀河で見たいキャラクターのタイプをブレインストーミングしました。
彼らには「スニークソン」「ビッグウーマン」「ハーコン・ザ・ガバナー」「チャーミングパイレート」などといった、やや謎めいた名前がつけられました。
しかしこれらのコンセプトは私たちの反復作業プロセスの基礎となりました。
彼らのバックストーリーがアートを変え、アートがバックストーリーを変えたのです。
またスタジオグリーン(管理人補足Paradox社の中のステラリス開発チームの事)のコンテンツデザイナーからの良いフィードバックも得られ、さらに微調整が行われました。
このように皆さんが出会うキャラクターたちは自然な進化を遂げています。

私たちはこれらの人物をParagon(パラゴン)と呼んでいます。これらのParagonは、Renowned Paragon(名高いパラゴン)とLegendary Paragon(伝説のパラゴン)の2つのカテゴリーに分けられます。
これらのカテゴリーの意味合い(およびいくつかの例)については、以下で詳しく説明していきます。

Frida(北極圏チーム アートディレクター):アートチームからは、名高いパラゴンと伝説のパラゴンのために、緻密に手作りされた数多くのユニークな肖像画があります。
各リーダーは、彼らの個性やストーリーを反映する独特の外観を持つように設計されており、銀河系をより生き生きと多様に感じさせます。

名高いパラゴンたちは元の種族のポートレートに近いポーズを保っていますが、個人のストーリーを伝えるための詳細や小道具が追加されています。
手のジェスチャーやにやりとした笑み、傷やユニークな衣装アイテムなど、微妙な要素が各キャラクターの背景や個性を物語る手がかりとなるでしょう。

名高いパラゴンたち

Petter: 名高いパラゴンについて話すと、彼らとは銀河の中で偶然に出会うわけではなく、代わりに彼らがあなたを探し出します!
DLCには16人の名高いパラゴンがいます(各倫理に2人ずつ – ゲシュタルトについてはごめんなさい)。
彼らは自分たちの倫理に合致する帝国に加わることを目指します。
たとえば平和主義のパラゴンは平和主義の帝国を探し、軍国主義のパラゴンは軍国主義の帝国を探します。

名高いパラゴンのアイデアは生き生きとした銀河の感覚を与えることにあります。
各キャラクターはより大きな世界観のヒントを示しています。
そしてゲームプレイをより個性的にし、より独特な風味を与えるものとなります。
プレイヤーが何者であるかによって、異なるタイプのキャラクターがあなたを探しにやって来ることに気づくでしょう。
それぞれの名高いパラゴンは、それぞれ倫理観を表す可能性があると見なすことができるでしょう。

出会う名高いパラゴンには、独自のアート、個人的なバックストーリー、そして最初から強力な運命の特性があります。
しかし彼らには風味を加えるネガティブな特性もあります。
そして彼らに特化したイベントを引き起こす可能性があり、それにより彼らの個性をさらに示すことができます。

以下にいくつかの例を示します。

スパイマスター、Kai-Sha

ゲームプレイ的には、Kai-Shaは権威主義的な倫理観を持つ将軍(評議会に座ることを専門としている)です。
権威主義的な支配者として、権力を脅かすものに対処するために側に置きたい、影の右腕的存在です。

Frida:Kai-Shaについては面白いエピソードがあります。
彼女は私たちのUXデザイナーであるKajsa(kcとしても知られています)にインスパイアされました!
彼女のデザインに取り組む中で、彼女の特徴をより強調し、このキャラクターのユニークな外観を作り上げました。

Borin:フレンドリーな救世主

Frida: Borinのデザインは、Overlordのサルベージャーのポートレートからインスピレーションを得ており、そのコンセプトをさらに発展させ、同じ種族の別のキャラクターを作成するのが楽しかったです。
彼は古い宇宙ステーションにあるサルベージングコミュニティ出身で、銀河系の驚異を探求するために旅立ち、最終的にあなたの帝国に参加します。
彼をエンジニアのように感じさせるために、黄色のシグナルカラーを取り入れて親近感を持たせました。

Petter: Borinは魅力的です。
彼の夢は、サルベージャーの飛び地を離れ星々を旅することでした。
しかしそれでも彼はまだ機械のテクノロジーを持っており、同じ星系にいる友好的な艦隊の修理を行います。
また運が良ければあなたの帝国に参加するロボットを建造してくれるかもしれません。
彼は他の物質主義者のリーダーであるXondarが肉体は弱いと考えているのとは対照的に、かなり温厚で霊的なキャラクターです。
同じ倫理観でもこんなに違うのだ、ということを改めて示しています。

Vas the Gilded:

Frida:Vasのデザインは、彼女がユニークで派手好きな外見を持つことが大切であると考えていました。
そこで彼女の服装やアクセサリーに贅沢感を表現することが重要でした。
彼女の衣装の開発を通じて、彼女はとあるプリンセスに似た存在になったため、ヘッドピースの独自の形状を見つけるためにいくつかの試行錯誤が必要でした。
彼女のポーズも穏やかで威厳があり外交官としての専門知識を示唆しています。

Petter: ワークショップで出てきたキャラクターの中で、Vasは最初からほぼ同じでした。
一時はもう少し「遊女的」でしたが、現在はもっと高貴で「元老院のような」という感じです。
彼女のアイデアはQAのDaniel Teigeから提案されました。

冷酷な知事 Q’la-Minder:

Frida:Q’la-Minderは他者を支配し、搾取することを目的としており、産業と富を強く意識しています。
性格的には、ちょっと従順で尻に敷かれているような虫です。
『Dune』に登場するHarkonnensからインスピレーションを得て、彼の性格に合うように、できるだけぬるぬるしていて魅力的でないようにデザインし、Aquatics DLCの種族の1つを再利用しました。

Petter:Q’la-Minderは実に不快な存在ですが、それでも歪な意味で非常に愛らしいです。
彼は労働人口を最大限に搾取したい惑星に配置するのに適しています。
彼らは幸せではないでしょう。しかし彼らは働く事でしょう。

伝説のパラゴンたち

Petter:宇宙を探検したり新しい世界に遭遇したりすると、伝説のパラゴンに遭遇します。
ゲーム内には4つの伝説のパラゴンがあり、それぞれが独自の能力や遺物、物語を持っており、その正体が明らかになるのを待っています。
伝説のパラゴンは多くの点で、探検、戦争、古代の謎、植民地化というステラリスの異なる側面を表しています。

Frida:植民地化と言えば、私たちが紹介したい伝説のパラゴンの一つは、彼女の種の最後の生き残りである、哀愁を帯びたプラントイド種のAzarynです。

Astrocreator Azaryn

Linus(コンテンツデザイナー)のAzarynについての考えをいくつか紹介します。Azarynの最初のデザイン目標はテラフォーミングの仕組みと、喪失のテーマに関わるものでした。
初期において彼女は単に「悲しいプラントイド」と呼ばれていました。
彼女の道は救済の道であり、それを達成するためにはあなたのような大きな文明の助けが必要なのです。

テラフォーミングは強力なツールになる可能性があり、私たちは彼女のゲームプレイにそれを活用してほしいと考えました。
まだ高価な試みではありますがAzarynのテラフォーミングには複数のユニークな点があります。
これらの特典のバランスを取るため彼女の能力には有限性があります。
彼女の力は大きな代償を伴うものであり、悲惨な結末を迎えるまで数回しか利用できないかもしれません。

その有限で儚い自然は、彼女の人間性、性格、物語を伝えるのに役立つことを願っています。
それはGalactic Paragons DLCの内容の大部分に関わっています。つまりキャラクターを前面に押し出し、銀河の壮大さだけでなく、親しみやすさまで追求し、彼らのストーリーをプレイヤー自身のストーリーへと昇華させることができるのです。

Frida:彼女の物語をあまり台無しにしないように、Azarynは劣化していきますが4つの状態を用意し進行状況に応じてポートレートが変化します。

新しい採用ウインドウ!

Frida:今までの標準的な外交画面から、新たなウインドウタイプが採用に使われるようになりました。

新しいイベントウインドウ!

Frida:新しいタイプのイベントウインドウも作成しました。
リーダーの肖像がイベントアートの横に表示され、これがリーダーと結びついたイベントであることを明確にし、どのリーダーであるかも明確にします。
私としては文字の横にキャラクターが存在することで、文字コンテンツとの関わりを深めることができると考えています。

最後に一言

私たち北極圏チームのメンバー一同は、Galactic Paragonsを楽しんでいただけることを願っています。
そして多くのキャラクターが銀河の中での物語の種となることを望んでいます。

本日の開発者日記はこれで終了です!
皆様からのフィードバックや意見を楽しみにしています。
次回は起源、市民、そして伝統ツリーについての日記をお届けする予定です。

明日、15:15 CESTからtwitch.tv/paradoxinteractiveで始まるゲームディレクターStephen Muray(PDS Green)とPetter Nallo(PDS 北極圏)のGalactic Paragons初回プレイストリーム配信もお見逃しなく!

次回までステラーでいてください!

Frida and Petter and Linus


以上

フォーラム内のやり取り(Q&A)

フォーラム内のやり取りで気になったものを紹介(全てを紹介するものではありません)。

Q:AI帝国もパラゴンを手に入れますか?
そしてプレイヤーが彼らがいるAI帝国を征服したら、そのパラゴン達はどうなりますか?

A:AIは著名または伝説的なパラゴンを募集することはできません。


Q:パラゴン採用のチャンスが訪れた場合、パラゴン・リーダーを必ず採用しなければいけないのでしょうか?

A:もし気が変わった場合、パラゴンの採用を辞退する、あるいは後からパラゴンを解任することもできます。


Q:ゲシュタルトの市民はノードでどのような影響を与えるのですか?

A:ゲシュタルト意識の市民は、従来行っていることに加えて、ノードタイプに追加の経験値を与えることになります。
例えば、ノード経験値+25%などです。


今回は以上とします。
AI帝国はパラゴンなしというのはちょっと残念な気がします。
そうなると強力なリーダーを雇えるプレイヤー側が有利になってしまいそうなのでゲームバランスとしてどうなんでしょうか。
うまくバランス調整してあることに期待したいです。

感想・まとめ

以上、Stellaris 開発者日記 第298回の紹介でした。

パラゴンに関して色々と奥深い(そしてちょっと悲しそう😢)な物語が展開されそうですね。

Galactic Paragons DLCのリリースまで後1週間ほどとなりました。
楽しみに待ちたいと思います。

それでは( ✧Д✧) カッ!!