ステラリス 開発者日記 第191回 それでも地球は動いている

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更新情報

2020/11/16

フォーラム内のやり取りを追記


パラドックス社の公式フォーラムに
ステラリスの開発者日記 第191回が掲載されています。

Stellaris Dev Diary #191 : And Yet It Moves
Hi all! As mentioned last week, our plan for today is to go over some changes to automated colony management and pop res...

今回は植民地(コロニー)管理の自動化やPopの再定住について、現在開発チームがテストしている内容の紹介です。

以下パラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
※画像等はフォーラムより引用。
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ステラリス 開発者日記 第191回 それでも地球は動いている

今回の担当はステラリスのゲームデザイナーのEladrinさんです。

冒頭のあいさつ

みなさん、こんにちは!

先週述べたように今日の計画は、自動コロニー(植民地)管理とポップの再定住に関する変更点について説明します。
注意してほしいのは、これらはまだ開発中のものであり、大幅な変更が加えられる可能性があるため、しばらくの間は本番環境に実装はされないということです。

ここでの主な目的は個々の判断がそれほど厳しいものとならないゲームの中盤から後半にかけてのマイクロマネジメントの負担を軽減することと、手動でポップを移動させる必要性を大幅に減らすことでした。
以前に紹介した経済的な変化と同様に、これらに関する多くのことは程度の差こそあれまだ進行中の作業となります。

自動コロニー管理

​2.8.1テストブランチ(このスレッドの指示に従って操作し、フィードバックを残すことができます。)では、既にいくつかのセクター管理の改善が行われていますが、ここでは惑星の指定と個々の惑星の自動化に焦点を当てます。

​自動コロニー管理の有効性を改善するため、自動コロニー管理に関する主要なパスを行いました。
​私たちの意図するところは、手動でコロニー指定を設定し、自動コロニー管理をオンにした後、あなたが自分でコロニーを構築している場合に合理的に期待する何かに沿ってコロニーを開発することです。​
地区を建設し、預金を清算し、必要に応じて建物をアップグレードします。

惑星・オートメーションは、可能な限り首都の建物をアップグレードし(該当する建築スロットを開ける必要があります!)、そうでなければ、一般的に3つ未満の開いているジョブがあれば、そのリストから建設またはアップグレードしようと試みます。
​私たちは少し慎重に考えており、現在赤字になってでも運営することについては非常に反対しています。
​たとえば、毎月のエネルギー通貨がマイナス収支なら手動での介入が必要になるかもしれませんが、この種のリスクの高い経済的な決定はプレイヤーの手に委ねたほうがよいと我々は考えました。

以下ハイブにおける冶金オートメーションについてのコードが記載されていますが省略します。気になる方は元サイトでご確認ください。

このスクリプトは、ハイブ帝国のための冶金ワールドを構築しようとします。
空いているジョブが3つ以下で、現在建設キューに何もない場合、建設可能なものがあるかどうかをチェックします。
惑星のオートメーション化は建物よりも地区を好む傾向がありますが、建物の1.5倍の地区がすでに建設されている場合、建物を建設します。
(この比率は00_defines.txt内のCOLONY_AUTOMATION_DISTRICT_PREFERENCEとして設定できます)
建物を選択すると、その建物が建築可能で、スクリプトの制限を満たすものが見つかるまでリストを下へと移動していきます。
建物の維持管理は常に考慮されます。スクリプトの”_affordable”チェックは、その建物が生み出す雇用に余裕があるかどうかを推定するためのものです。

(タイル)ブロッカーは、惑星オートメーションにとってはかなり優先度が低く、積極的に構築したい地区スロットをブロックしている場合、または空き地区スロットが残っていない場合にのみクリア化されます。
​(このようにして、惑星の残りの部分が完成すれば、これらのランダムなブロッカーはいずれすべてクリアされることになります。)
もちろん、あなたが介入して、それらのスプロールスラムまたは眠っている鉱物を早期にクリアにすることもできます。

建物(首都以外)は、今すぐに建設したいものが他になければアップグレードが行われます。その際は資源不足を引き起こすことなくアップグレードでき、そこで働きたいポップが手に入ります。
​(彼らが失業しているか、現在の仕事よりそれを好むかのどちらかの場合。)

​このスクリプトは、アメニティの低さ、犯罪率の高さ、あるいは自分を愛し、その見返りに愛されたいと願う超次元の存在のための建物の建設に失敗したことなど、惑星に出てくる様々な問題を処理しようとします。
これらは00_crisis_exceptions.txtに隔離されています。

以下通常の帝国にアメニティ危機の例外についてコードが記載されていますが省略します。気になる方は元サイトでご確認ください。

​この「例外」では、惑星のアメニティが-5以下で、それがエキュメノポリスではないか、エキュメノポリスであれば、それが完全に満たされているか、エキゾチックガスが不足しているかのどちらかである場合に介入します。
​プレイヤーの倫理と統治体系に基づいて、キューに追加するアメニティビルの1つを選択します。

いくつかのジョブ、建物、惑星の指定は、このパスの間に少し修正されました。
​著名な指定の例としては、現在貿易価値ボーナスを持つアーバン・ワールドや、ポップの成長ボーナスを提供するのではなく、新たに植民地化された世界のニーズを満たすことを目的としているコロニーがあります。

以前のコロニー・ボーナスは、少し問題がありましたので変更されました。
つまり、成長ボーナスが他の多くのより専門的なボーナスよりも幾分強めになっていました。
例えば5つのポップに達してコロニーの資格がなくなるまで、手動で世界を開発することが最適であるよりも、新しく定住化されたマイニング・ワールドに対してすぐにフラグを立てて、自動化をオンにすることができるならば、私たちは大いに歓迎します。

​赤字の恐怖がつきまとうため、自動化スクリプトはプレイヤーよりも少し保守的になりがちですが、私は個人的に中・後期のゲームでコロニーに対して必要となる精神的負担を劇的に減らしてくれたと思います。
また、いくつかの指定(Forge、Factory、Tech、Urbanなど)によって、アーコロジー・プロジェクトの決定に適したコロニーを作ることができるのも便利です。
​私たち開発陣のマルチプレーヤーゲームでは、他の人たちにチャンスを与えるため自分たちがやっていることを感じてもらうため、できるだけコロニー・オートメーションを使うようにしています。
​(私の首都を除いてです。私はそれを手動で構築して、優先順位の急激な変化に対処できるようにしていることを認めます。)

惑星・オートメーションを使っているのに、もし何もしていない様子であれば、以下の3点をチェックしてみてください。

  • ​コロニーはセクターにありますか?
    • ​コロニーは、(非フロンティア)セクターでなければ、セクターまたは惑星オートメーションのいずれかを使用することはできません。
  • ​エネルギー不足に陥っていませんか?
    • ​ほとんどの地区と建物はエネルギー維持装置を備えています。
      ​地区や建物が理論的に現在の赤字を克服し解消するのに十分なエネルギーを生産することは可能ですが、自動化スクリプトは可能な限り軽量であり、より深い分析なしにこれらのジョブにポップが移動しても不足が悪化しないと仮定することはできません。
      ​エネルギー不足を解消するには、手作業による介入が必要です。
  • ​自動化プールに使用するだけの資源がありますか?
    • これに関しては通知もありますが、プールが少なくなっている場合は、構築したいものを購入する余裕がない可能性があります。
      ​[Ctrl] を押したままにすると、移動する単位を数百から数千に変更できます。

マウスのクリックを維持したまま、Ctlrキーを使う

再定住

​手動での再定住と失業の緩和は、ゲーム中、後期のStellarisでは大きな負担となっています。
​私たちは一般的に、手動での再定住は非常にまれなことであり、コアなゲームループの一部として行われることが期待されているものではないと考えています。
​必要なときは、簡単な手続きでいいのですが、普通ではない行為なのです。

​私達が行った品質改善の変化の一つは、失業者のポップアップをフィルタリングしそれらを強調表示することです。
次に、ポップが下部に最低層から最高層へと並べ替えられます。

あらゆる階層の雇用を意図的に停止して失業問題を作り出さない限り、このようなシナリオを目にすることはないでしょう。

また、再定住コストを調整し、多くのポップタイプに影響コストを追加しました。
​これらの影響コストは、労働者階層のポップではわずかなものですが、ルーラを強制的に移動させるとかなり高くなります。

奴隷の再定住

労働者/ドローン/バイオトロフィーの再定住

スペシャリストの再定住

ルーラーの再定住

​奴隷や知能の低いロボットは、影響力コストを使わずに移動することができ、ある種の市民は影響力コストを免除してくれます。

ちょっと待って、ではコロニーの放棄はどうなるの?

​彼らの最善の努力にもかかわらず、サービサーたちはまだOTAアップデートを使って意識を別の惑星にシフトさせるためのバイオトロフィーを手に入れる良い方法を見つけられていないので、あなたはまだそれらのために支払わなければなりません。

​あなたが所有しているコロニーから最後のポップを手動で再定住すると、私たちの開発ビルドにおいては追加の影響力コストがかかる事になっています。
​ただ、崩壊した帝国との戦争を開始するリスクを負っている、破滅的な惑星や神聖な世界につにては例外が設けられる可能性が非常に高いです。
​最近征服された惑星を放棄する惑星の決定が検討されていますが、そのためには変則的なパージが使われる可能性が高いです​(またそれに関連して外交的なペナルティも発生するでしょう)。

私達はこれを作り終えたばかりです

​連邦の制度において、Greater Than Ourselvesと呼ばれる限定的な自動再定住を提供するGreater Goodラインの銀河決議を導入しました。
テストプレイヤーの何人かが指摘しているように、これは部分的には平等主義に傾倒した帝国が、自分たちの子孫に対して強制することなく再定住を処理できるようにするための手段として意図されていました。
そのコアとなるゲーム機能を実現したいという要望が多く寄せられていましたが、私達はいくつかの制限を設けずに行うことについてはやや慎重に考えていました。

私たちは、すべての帝国が同じような効果に簡単にアクセスできる方法を考え出しました。
​次に紹介する新しいスターベースの建物は、Hyperlane Breach Pointsのテクノロジー取得によってアンロックされます。
​(Hyperlane RegistrarはInterstellar Economicsへと移りました。)

彼らはこれを動かすのが好きです

このツールチップの内容は一部となります

トランジットハブはGreater Than Ourselvesの限定版として機能し、トランジットハブを持つシステム内にある惑星の間で、失業している低層のPopを移動させます。
​(これにより、たとえば1つのシステムに多数の生息地がある場合など、システム内での移動も可能になります。)
私たちは移動できるポップの範囲を広げる方法を調査しています。
なぜなら元々の労働者の制限は、労働者が自由なジョブに就くために自分自身を昇格させることができる一方で、奴隷やスペシャリストは新しい惑星での自由なジョブが制限されていることに気づくかもしれないからです。
​また私たちは現在、より強固なバリエーションも実験しています-もしそれがパフォーマンスに影響を与えずにうまくいけば、トランジットハブは高い階層の失業率を優先してランクを下げていきます。

トランジットネットワークの構築は、ネットワーク上のノード間でポップを移動させるだけなので、ほとんどのコロニーの上に開発されたスターベースがあるときに最もうまく機能します。

また、間接的に関連して降格時間を全体的に半分にしたり、権限タイプごとに独自のボーナスを与えるように変更したりしています。

他にもいくつか実験的な変化が進行中であり、それは終盤の失業者の数に大きな影響を与えていますが、まだそれらについて紹介する準備はできていません。

頻繁に手作業での再定住という最も厄介な負担に直面していた帝国タイプは、おそらくLithoidのTerravoresやDevouring Swarmsだったと思います。
惑星を喰らい尽くす際、彼らは時折すでに摩耗した世界にポップを生み出しました。
ゲーム品質を改善するために、彼らが惑星を離れた後、私たちは彼らを帝国首都へと再定住させます。
(ゲシュタルトもトランジット・ハブを使うことができるので、Terravoresはメインシステムにトランジット・ハブを作って、ドローンを使える場所に送ることを強くお勧めします。)

不必要に銀河マップ地図を乱雑にしていた、完全に消費された惑星からの厄介な赤い居住性惑星のマーカーもクリア化しました。

​注意事項として、stellaris_test ブランチのベータ版では、現在進行中のフィードバックスレッドでAIの改善を行っています。
より多くの人に参加してもらい、皆さんがどう感じているかを伝えて欲しいと願っています。
(2.8.1はオプションのベータパッチです。アクセスするには手動でオプトインする必要があります。Steamライブラリに行き、Stellarisを右クリック->Properties->betasタブ->「stellaris_test」ブランチを選択します。)

​来週、私たちは残っている経済バランスの変化について更に紹介する予定です。
​ではまた!


以上

フォーラム内のやり取り(Q&A)

フォーラム内のやり取りで気になったものを紹介。
回答側はステラリス ゲームデザイナーのEladrinさんです。

Q:Popの再定住の必要性をはるかに少なくするために移民を推進するメカニズムが作り直されていない理由についてコメントできますか?
過密状態の惑星が100%の移住とポップの衰退を経験した場合、物事は自然と整理されます。
これはまたプレイヤーが必要もない惑星を植民地化し人口増加の別の源を手に入れようとするような明らかに意図しない影響をも取り除くでしょう。

A:今回と前回の実験に関する説明で多少触れましたが、まだ議論されていない実験があり大衆の成長や移民などに大きな影響を与えます。
その実験を現状で保つのか、もう少し詰める必要があるのかわからないのでまだ開発日記での取り扱いとはしていません。


Q:トランジットハブの効果をスターベースのトレードコレクション範囲内のすべての惑星に適用することを検討できませんか?
スターベース自体がマイクロ(管理)の元になっており、トランジットハブの効果を得るために惑星を備えたすべてのシステムでスターベースを構築する必要がなくなる方が良いです。

A:私たちはこれについて検討しましたが、(程度の差はあれ)次の理由の組み合わせにより、主にこれに反対することを決定しました。

  1. パフォーマンスに関して考慮すべき事項がある
  2. ゲシュタルトはトレード範囲を持っていないが私達はこのトランジット機能にはアクセスしてほしかったため。
  3. ステーション固有にすると、特定のコロニーへのルート移動を制限することができてしまう。

これらはすべてさまざまな方法で回避でき、調査できる他の多くのオプションもありますが、私はこれらを機能させる(現時点で採用した)方法にかなり満足しています。
(または、少なくとも他の問題を引き起こすことなくより高い階層のポップを移動させることができればそちらを採用することになるでしょう。)


Q:トランジットハブの(機能を持つ)惑星における建物や決定を追加することを検討しましたか?

A:それを考えます。惑星側の建物に置き換える実験をします。
私はこれについて惑星の決定とすることにそれほど熱心ではありません、私はネットワークを構築する感覚が好きです。


Q:帝国ごとの世界的な成長を検討しましたか?

A:私たちは、ポップの成長の多くの側面を見てきました。


Q:失業中のPopの再定住は、通常のPopよりも影響力コストが安いことを願っています。

A:そうしてしまうとジョブを止める事について大きなインセンティブを生み出し、事態を悪化させる可能性があると私は思います。


Q:まずトランジットハブを建物にする代わりに、トレードハブのように範囲設定のあるモジュールにしてみてはどうだろうか?

A:主にパフォーマンス上の理由があります。
それらがオーラで活動している場合、誰かを動かしたいときはいつでも彼らは自分のシステムと隣接するシステム(そしておそらくトレードハブのように機能している場合は最大6つのシステム)内のすべての惑星をスキャンしてポップを取得する必要があります。
そしてそれらを送る場所を探している間、同じことを続けることになります。
私の選択は基本的に惑星またはスターベースの建物でした。
そして私は最初に複数のコロニーを持つ密集したシステムに少しの利益を与えるためにスターベースを選びました。(もちろん、それらは生息地の外では比較的まれです。)
私はそれらを惑星上の建物としても実験するつもりです。


Q:(影響力に関する多くのコメント)

A:ゲームにおける主要な影響力(ポイントのストックが激減するシチュエーション)の1つは惑星の決定システムの変更により消滅しました。
多くの帝国は影響力ポイントのストック上限かその近くにいる状態でかなりの時間を過ごすことになると思います。
とはいえ私は、主張や前哨地を優先する攻撃的で拡張主義的な帝国が影響力について苦労するかもしれないことはもちろん理解しています。


Q:(⬆の回答を受けて)じゃあ精神主義者の勅令コスト-10%/-5%について、もっとまともなものをください。

A:これはかなり悲しいボーナスであることに私は同意します。


Q:少なくとも影響力コストを、労働者5、スペシャリスト10、支配者20に減らすことはできませんか?

A:全ての数値については変更される可能性があります。


他にも多少質疑応答があったのですがあまり取り上げるような内容でもなさそうなのでカットしました。

今回は以上ですm(_ _)m

感想・まとめ

以上、Stellaris 開発者日記 第191回の紹介でした。

まず日記原題は「And Yet It Moves」これは地動説を提唱した際の「それでも地球は動いている」という意味で訳される事が多いのでそのままタイトルにしました。
だけど、日記の内容を読むとそれで良いのかなぁという気も😥
なんか今ひとつピンとこないような…。
かと言ってなんかナウいヤングにバカウケの代替案も思い浮かばなかったのでそのままストレートにつけました。全然見当違いになってたら申し訳ありませんm(_ _)m

また今回紹介した内容はあくまで試験的でありまだ作ってる途中であるということ。
なので今後ガラッと内容が変わる可能性もあると思います。
参考程度に考えておいたほうが良いかもしれません。

とはいえ、開発陣の方々は色々と改善していってくれるようなので期待したいですね。