2023/2/6 誤字脱字を修正し、フォーラム内のやり取りを追記しました。
パラドックス社の公式フォーラムにステラリスの開発者日記 第285回が掲載されています。
今回は新DLC、First Contactでテコ入れされるFTL以前の文明との関わりについてです。
リリース後数年を経てStellarisに公式日本語が実装されたことに伴い、管理人が翻訳した開発日記登場の用語と実際にゲーム中に登場する用語・表現が一致しない事があるかと思いますがご了承下さい。
※画像等はParadoxフォーラムより引用しています。
ステラリス 開発者日記 第285回 観察と認識
冒頭のあいさつ
こんにちは!
今回のFTL以前の文明との交流に関する新システムについて説明する前に、まずは私たちの新しいコンテンツ・デザイナーの一人である@PDS_BojjよりFirst Contact DLCに登場するイベントの一つについて話してもらうことにしたいと思います。
FTL以前の文明の観測イベント
こんにちは、私はPDS_Bojjです!Stellarisのコンテンツデザイナーです。First Contactの新しい観測イベントについてお話しします!
新しいストーリーパックでは、FTL以前の世界の惑星軌道上にObservation Posts(観測ポスト)を建設した人々に向けた、多くの新しいイベントが導入されています。
これらのイベントは、さまざまなテクノロジー時代にある宇宙進出以前の文明に関する研究を集める機会を与えてくれ、もしあなたが好むのであれば彼らの社会の発展に干渉することもできます。
プレイヤーが選択した倫理によって、提示されるイベントの種類に影響を受け、またこれらの世界の住人を扱う際に直面する選択にも影響します。
新しいテクノロジー的洞察など、FTL前の文明の研究から得られるさまざまな報酬があります。
銀河を調査している間に、10のテクノロジー世代(石器、青銅、鉄、中世、ルネサンス、蒸気、工業、機械、原子、初期宇宙時代)のいずれかのFTL以前の文明世界を発見したら、そのシステムの保有を主張し惑星の軌道上に観測所を建設することをお勧めします。
これによりアウトライナーにある観測(Observations)セクションにその観測ポストのモジュールが追加され、受動的観測(Passive Observation)と積極的観測 (Aggressive Observation)を切り替えることができるようになります。
またどのようなテクノロジー世代でも発生する可能性のある世代に関係のない新しいイベントもありますが、私は特にFTL以前の文明をよりよく理解(または操作)する機会を与えてくれる、世代に特化したイベントに興奮しています。
またプレイヤーが歯を食いしばって楽しめるようなクールなコンテンツもあります。
それから…Stellarisの開発者になって最初に気づいたことの一つは、惑星間列車強盗を犯す選択肢がないことでした。
ですのでそれを修正しました。
蒸気文明、工業文明、機械文明に相当する文明を観察しているのであれば、惑星を横断して貨物を輸送する陸上貨物ネットワークを構築できる可能性があります。
次に何が起こるかは主にユーザー次第ですが、はっきりさせておくと、これで正式にステラリスで惑星間列車強盗を働くことができます。
これらのイベントを楽しくプレイしていただければと思います。
このイベントを開発するのはとても楽しかったので、どのように受け入れてもらえるかとても楽しみです。それでは今回はこの辺で。
認識
再びこんにちは!
First Contact ストーリーパックの一環として、私たちはFTL前の文明との交流を、彼らが以前は属していなかった様々なシステム全てに接続されるようにしたいと思いました。
数週間前に@Eladrinが述べたように、以前の観測ポストの機能のほとんどは該当する文明との表立った外交や、秘密の諜報活動のやりとりへと移行されています。
現在、FTL以前の文明との交流がどのように機能しているかを測る中核となる要素は彼らの認識にあります。
機械的に言えば認識度は5段階で0から100の範囲の国レベルの値となります。
- 0: 全く認識していない
- 1~30: 認識度が低い
- 31-60: 部分的に認識している
- 61-99:高い認識
- 100: 完全に認識している
これらはさまざまな方法で影響を受ける可能性があり、Mod製作者が利用できる適切なスクリプトエフェクト、トリガー、および値が定義ファイルに含まれています。
物語的に言えば、認識とは「何かがそこに存在する」という文明の観察結果だけでなく、その認識を星間のエイリアンの存在へと正しく帰結させる尺度です。
したがって、ルネサンス時代(あるいはそれに近い時代)の天文学者は、自分たちの世界の軌道上にあるマントを羽織っていない観測所を観測するかもしれませんが、その存在を異星人の文明に帰結させる可能性は低いでしょう。
一方、惑星規模の電波望遠鏡を建設した宇宙時代初期の文明では、太陽系内のあなたのコロニーからの光害や電波通信を、ほぼ間違いなく異星人の生命の証拠であると考えるでしょう。
FTL以前の文明の認識の変化によって直接引き起こされるイベントは存在しませんが、「完全に認識している」状態になった場合に連絡を取ることは別として、認識度自体はFTL以前の文明を観察している間にどのイベントが発生する可能性があるかの判定とそのイベント自体に影響を与えます。
上記で言及された数多くの新しいイベントに加えて、過去にさかのぼって既存のすべての観測イベントがFirst Contact DLCの新しいシステムに結び付けられるようにしました。
例えばFTL以前の世界への激突コース上にある不良小惑星を撃墜すると、彼らの認識が高まる可能性があります。
FTL以前の文明と外交またはスパイ活動のどちらかを行うには、彼らの母星の軌道上に観察ポストが必要であり、帝国がアクセスできる相互作用の種類は、干渉と啓蒙の両方に関連するポリシー(政策)によって決定されます。
サソリア人に正体を明かす前に多くの諜報活動を行う機会があります。
しかし彼らが異星人の存在を完全に認識するとこれらのオペレーションの一部は実行できなくなります。
FTL以前の文明が異星人の存在を完全に認識するようになった後、彼ら自身の観測によるものであれ、宇宙帝国が彼らに自らの存在を明らかにしたものであれ、彼らの母星の軌道上にある観測所は観測活動を停止し、代わりに大使館として再利用されます。
FTL以前文明との交流リストへ新しく追加されたものの1つは、彼らと商業契約を結ぶことができることです。
これは維持にわずかに鉱物を必要としますが、あなたの観測ポストはある程度の地域的貿易価値を生み出します。
このようなパートナーシップの利点は交易相手の文明がどれだけ進んでいるかに応じて変化するため、石器時代の社会と交易する前に経済学とは何かを正確に教えておくと役に立つかもしれません。
さらに、文明が原子力時代または初期宇宙時代にある場合、協定に署名することでMegaCorpsはこれらのFTL以前の世界に支社を開設することができます。
もちろん銀河共同体の賛成なしに国境内に存在するFTL以前の文明とどのように交流するかを決めることは公平ではありません。
これにより銀河共同体は相互に排他的な3つの決議にアクセスできるようになりました。
これらの決議ではそれぞれ異なるタイプのやりとりが銀河法違反とみなされ、従わない場合は通常の制裁やペナルティに影響します。
来週は@PDS_Iggyが@PDX_Cosmogoneの古いカストディアン(チームの)アップデートと共に、Fear of the Darkの起源に固有の新スタイルの新しいスタートシステムについて披露します。
以上
フォーラム内のやり取り(Q&A)
Q:「政府への潜入」というオペレーションがあるが、これはFTL以前の文明を併合する「隠密潜入」と同じなのでしょうか?
それとも通常の帝国の情報収集オペレーションのようなものなのでしょうか?
隠密潜入と同じでない場合、原始人を戦わずに併合したり、先に保護国にすることは可能なのでしょうか?
A:政府潜入のオペレーションは旧来の隠密潜入観測所ミッションで、FTL以前の文明を自分の帝国に編入します(あなたが通常の帝国でありハイブマインドではないと仮定すると、FTL以前のハイブマインドは同等の「ハイブ侵入作戦」の対象となり得ます)。
Q:対象の認識度を下げる方法はありますか?
A:あなたは偽情報の拡散作戦を実行したいと思うでしょうが、テクノロジー世代に応じて観察対象は毎月認識を失う可能性があります。
Q:特にFederation DLC込みでプレイしている場合、AIは
1)連邦が結束を必要とする場合、複数の使節を任命することができないためプレイヤーは基本的にすべての使節を連邦に割り当てしなければならないことが多い。
しかも、
2)AIは追加の支援を提供せずに結束維持率を上げる法律に投票し続けているため、使節に関する現状は…苦痛であり特に楽しいゲームプレイになっていない。
ですのでプレイヤーにとって(さらに)使節の使い方に圧力がかかると聞くと、ちょっと心配になります。
もし長期的な使節の割り当てを必要とする新しいメカニズムがあるなら、その点で現状をさらに悪化させないために、(AIが連邦の結束をどうしたらいいのかわからないことに起因する)かなりもどかしい使節の窮地を緩和するために何かを改善するような計画はないのでしょうか?
A:AIは使節を連邦に割り当てる必要があります(そうであると私は思っていました)。優先順位がどのように設定されているかをAIプログラマーに確認します。
私が持っている良いニュースは、FTL以前の文明との外交協定は使節を必要としません(関係を改善/害するだけです)、またすべてのスパイ活動は比較的低いレベルの潜入を必要とします。
Q:犯罪シンジケートは、支部を置くことに関して通常のメガコープとは異なる規則を持っていますか?
犯罪シンジケートがFTL以前にある支部に関しての規則を破棄することを願っています。結局のところ彼らは法律にうるさいわけではないからです。また商的契約書に署名することもないでしょう。
A:支部を開設するのに商業協定は必要ないが観測拠点は必要です。
またそれとFTL以前の文明があなたをまだ完全には認識していなければ、犯罪支部経由で認識される可能性があります。
Q:クローキング(遮蔽)について追加の情報はあるのか?
A:開発日記としてまだ書いてはいませんが、予定はあります。
Q:侵略という昔ながらの方法で未開人と交流した場合、何か特別なイベントやテクノロジー的な知見獲得はあるのでしょうか?
アセンションが完了している、あるいは進行中の帝国のための特別なオプションはありますか?
また使節を外交官(外交技術・伝統で増加)とスパイ(諜報技術・伝統で増加)に分けてもらえないでしょうか?
DLCごとに使節が使える場所が増えていきますが、初期の数は変わりません(特定の市民特性を狙う場合は別ですが)。
現状では近隣の帝国ではない未開人に派遣しても意味がないと思います。
A:一般的に、侵攻すると通常得られるはずの観察による知見が得られなくなります。
Q:オーバーロード(君主)の保有物をFTL以前の世界に持ち込む方法はありますか?
それともオーバーロードとテクノロジーを共有して、最初に彼らを適切な家臣にする必要がありますか?
A:現在、FTL以前の文明の君主になる方法はありません。
Q:認識度が高まるにつれて、受動的な観察の価値は低下しますか?
もしそうだとすれば、ロールプレイを超えて認識度を抑えたいという真の理由があるのですか?
A:認識が高いということは、彼らがより速くテクノロジーを習得することを意味し、彼らが完全に認識するようになると、研究値を得るために彼らを観察することができなくなります。
Q:FTL以前のハイブマインドがいることは確認されましたが、では機械帝国はどうですか?彼らはFTL以前の帝国から出現することができますか?
A:初期宇宙時代の文明では、FTL以前の文明向けのロボット蜂起イベントチェーンがあります。
Q:これらの解決策は、連結されていない知識ツリーとどのように相互作用するのでしょうか。
第3階層以降の科学決議では受動的な観測を禁止しています。
Advanced Xenostudies(異星人研究の推奨)を持っていると、等距離/不干渉の方針が阻害されるのでしょうか?
個人的には、受動的研究の禁止が削除される科学的解決ツリーには反対しません。
外国人嫌悪/権威主義的な物質主義だけが科学を外交的に推し進めることができるため、他のツリーよりも制限されているように感じられます。
A:Advanced Xenostudiesはほとんど変更されていないため、Exploitation Act(搾取法)との相乗効果が大きく、後者から得られる物理学と工学の研究を増やすことができます。
どの銀河法が通過したかにかかわらず、微妙な干渉というのは常に合法です。
Q:必要なら保護国の契約を微調整すればいいでしょう。
75%の科学補助金は生産高に影響を与えませんが、実際には彼らにとってはかなり良いことかもしれません。
また、忠誠度の差を利用して属国から好きなものを得ることができます。
彼らはしばしば戦略的資源を浪費するので、最大限のホールディングスを与えて、すべての戦争に彼らを巻き込むことができるのです。
A:メイン記事で書き忘れましたが、Enlightened(啓蒙された)の起源を持つ帝国はその起源により研究速度にボーナスを得て毎月追加の忠誠度を獲得し、オーバーロードとのテクノロジー差から通常であれば保護領にならざるを得ない場合でも専門科としての契約を(オーバーロードから)与えられるようになります。
Q: 支店に監視ポストが必要だと考えました。
例えば戦争でシステムを制御するとそのステーションの出力がすべて得られます。
観測所は同じように「あなたの」保有物として捉えられているのでしょうか。
原始人に自らをさらけ出し、商業協定に署名し、支部を置くことができるのでしょうか?
あるいは犯罪シンジケートの支社を置くことができるのでしょうか?
大使館や監視所を失った場合はどうなるのでしょうか?
ホールディングスは破壊されるのでしょうか?
A:観測所を失った場合、支局(および進行中の外交協定)は失われます。
外交協定はシステム管理者ではなくシステム所有者に目を向けるべきです。
今回は以上とします。
感想・まとめ
以上、Stellaris 開発者日記 第285回の紹介でした。
今日ちょっと体の具合が悪いので感想や誤字脱字修正はまた後日…
それでは( ✧Д✧) カッ!!