2023/9/25 フォーラム内のやり取りを更新
パラドックス社の公式フォーラムにステラリスの開発者日記 第314回が掲載されています。
今回はステラリスの既存コンテンツを改修し続ける、カストディアン・チームの活動に焦点を当てたお話となっています。
リリース後数年を経てStellarisに公式日本語が実装されたことに伴い、管理人が翻訳した開発日記登場の用語と実際にゲーム中に登場する用語・表現が一致しない事があるかと思いますがご了承下さい。
※画像等はParadoxフォーラムより引用しています。
ステラリス 開発者日記 第314回 空のπのアイデア
はじめに
皆さんこんにちは!
Lemアップデートと同時にカストディアン・イニシアティブという仕組みを導入してから、開発者日記がちょうど100回になりました。
このマイルストーンが達成され、314が面白い数学の数字にもなったことで、これまでのカストディアンが成し遂げたこと、彼らが使用しているプロセスのいくつか、そしてここからどこに進むことができるかを見直す良い機会だと思いました。
復習しますと、カストディアン・イニシアティブの背後にある当初のアイデアは、以下のいくつかを実行する事でした。
- ゲームバランスの微調整
- 古いDLCへ新コンテンツの追加
- 既存コンテンツのブラッシュアップ
- バグ修正
- パフォーマンスの向上
- AIの改善
- マルチプレイヤーの安定化
- UIとゲーム品質の向上
では彼らは今まで何を達成したのか?
私の考えでは、カストディアンチームはかなり堅実な成功を収めている。
私達はこれまでいくつかのことをしました:
では、カストディアンはどのように働いているのか?
理想的には、彼らのタスクの3分の1が私によって指示され、3分の1はコミュニティの要求から得られ、残りの3分の1は個々の開発者の情熱的なプロジェクトであることです。
が、実際にはこれらのセグメントはかなり重複しています。
なぜなら私たちは皆、同じ欲求として多くを共有しているからです。
リリースの前には、Custodian Pitch(管理人補足 Pitchとはプレゼンテーションの事)ミーティングを開催し、チーム全員が提案書を書き、何をしたいのか、なぜそうしたいのかについて2分間のプレゼンテーションを行った後、ピッチのメリットを議論し、懸念や提案があればそれを強調するなど、簡潔ながらも気合の入ったディスカッションを行います。
承認されたピッチはチームボードに送られ、優先順位が付けられ、最終的にはスケジュール通りになります。
DLC向けに予定されているタスクとは異なり、カストディアン・タスクは、まだ本番稼働の準備ができていないと判断された場合、後のリリースに移行できるようにすることを目的としており、承認されたピッチは、作業に取り掛かる前にしばらく待つこともあります。
却下されたピッチも、元のピッチにあった問題を解決するために改良され、後になって再浮上することもあります。
ご覧のように、実際にできる事よりもはるかに多くのことが売り込まれ、承認されるので、優先順位付けは非常に重要です。
時間の経過とともに、Ver3.10と3.11にはさらに多くのものが移行することでしょう。
横にある開発報告書は、私たちが取り組み始めたものの、さまざまな理由で一時停止せざるを得なかったものとなります。
Overlord DLCに続き、必要に応じて意図的にカストディアンの作業を別のリリースへスリップできるようにしたいため、拡張コンテンツの作業はカストディアンの作業に絶対に依存できないというルールを制定しました。
シチュエーションシステムは少しホットなものとなり、使用を計画していたいくつかのシステムに悪影響を及ぼしました。
では、それらのメモにはどのようなものがあるのか?
Ver3.9 Caelum アップデートの下にあるIn Progress(進行中)セクションに、これまで何度か言及したDiplomacy and Trust(外交と信頼)の変更があります。
これらはVer3.9.3のリリースに含まれるように作業が加速化されているため、来週には専用の開発者日記が公開される予定です。
2週間後には、過去にも話したリーダー統合の詳細を発表する予定です。
現在、これらのタスクはVer3.10 PyxisアップデートのTo Doリストと進行中セクションに置かれており、この画像ではほとんど見ることができませんが濃い青色の破線でグループ化されています。
リリース予定日のないボードには、他にもさまざまな可能性があります。
大人数のカストディアンチームを伴う大規模なタスクもあれば、すぐに片付けられるようなタイプのタスクもあります。
その中には次のようなものがあります。
- スパイ活動の強化
- スパイ活動をより影響力のあるものにするが、 「犬の山」 を防ぐためのシステムを整備する。
- コンセプトと入れ子になったツールチップに関する継続的な作業
- 大量のテキストの壁を避け、より明確な方法で情報を提供する。
- チュートリアルの改善
- それらは新しいプレイヤーがゲームを学ぶために必要な概念を紹介するのが本当に苦手である。
- アウトライナーを改良する
- ゲームのさまざまなフェーズでアウトライナーを使いやすくします。
- メがストラクチャのUIに何かを行う
- 大規模スペースの構築が増えるにつれて、構築したいものを見つけるのが難しくなります。
- また、メガエンジニアリングを必要とするものとそうでないものが混在していることも非常に紛らわしいです。
- 負けても続ける
- シングルプレイヤのゲームで負けた場合、最初の帝国が詰んでいても銀河の物語を続けたい場合に備えて、「マルチプレイヤーから帝国を選択」のUIをポップアップ表示します。
- 種の改変を改善する
- 種の改変におけるマイクロマネジメントと退屈さに対処する。
- ポップパフォーマンスの向上
- ポップはゲーム終盤のパフォーマンス問題の最大の原因の1つです。その影響を減らす方法を見つけます。
- 船の性能
- 船舶(および艦隊)は調査すべきもう1つの性能問題です。
- 居住可能な世界の数を調査する(必要に応じて再バランス化を行う)
- より多くのスクリプト化されたシステムがゲームに追加されると、生息可能な世界のスライダー精度が低下します。
- AIの人格をより重要にする
- 既存のパーソナリティを見直し、AIの重みに登場する頻度を上げ、差別化を図る。
来週の予定
一周回って戻ってきた来週は、外交と信頼についてです。
それではまた!
以上
フォーラム内のやり取り(Q&A)
Q:カストディアンチームに調査してほしいことが1つあるとすれば、それはポップ成長システムです。これが本当にゲームとバランスの利益になるかどうかをもう一度確認してほしい。
このシステムに対して行われた最後の手直しによって、ポップ増加には人口数が多少重要となりましたが、最終的には依然として1コロニー当たり+3が支配的になっています。
これでは多くの小さなコロニーが大きなコロニーよりも重視されており、居住性の低い世界であっても常にコロニーを作りたいということに繋がっています。
物語的にもゲームバランス的にも、これが望ましい効果だとは思えません。
A:これは正確だと思います。
新たに植民地化された世界の成長率がはるかに低く、混雑を処理するため移民に依存している場合にははるかに物流システムはうまく機能するでしょう。
最小数はそれらのコロニーが妥当な時間スケールで自力で成長できるようにすることを意図していましたが、結局は「どこからともなく成長する」という理由で、すべてを植民地化する事に対するインセンティブを与えることになってしまっています。
Q:Galatic CommunityタイマーのスライダーをUIに入れて欲しい。
A:メモしておきます。
今回は以上とします。
感想・まとめ
以上、Stellaris 開発者日記 第314回の紹介でした。
314回→円周率3.14159…→πという事でこのようなタイトルになっているようですね🙂
なお文中の画像注釈に先週予告されていたEladrinさんの自称数学ジョークがあったのですが、私には何言ってるのかさっぱり分からんかったのでカットしました。ご了承くださいm(_ _)m
スウェーデンジョークは難しい…🙄
今回はカストディアンチームの達成したことと、今後チームが取り組む内容(の概要)についてでした。
私はこのカストディアンチームという過去のコンテンツを改良する専属チームを作ったことで、ステラリスは格段に良くなったと思います。
それまでは過去のコンテンツ、ましてやすでに売っているDLCに対しては絶対に手入れなどしない!という開発側の態度でした。
(Utopia DLCにまつわる過去の問題で、Utopiaのコンテンツを一部無料化した時に既存の購入ユーザーがそれはおかしいと苦言を呈したら開発側が逆ギレしたのをよく覚えてます。+狂信的な浄化主義者開発陣の信者達が苦言を呈したユーザーをフォーラムで寄ってたかって罵声を浴びせてボコボコにするという最低の民度でした😥)
私個人の感想で申し訳ないですが、カストディアンチームを含めた2チーム制を敷いた時の統括責任者は正直あまりステラリスに対して大きな実績は残さなかったと私は記憶しています。
その後も責任者が変わっては短期間ですぐどこかに行ってしまうなど数名の統括責任者は特に目立つ実績を残さず、しばらくステラリスは停滞していた感があります。
(結局最初のWizさんと今のEladrinさんが頭一つ抜けて有能というのが私の印象です。)
ですが、この数年前に2チーム制度にしたことが後々月日が流れてみればものすごく効果を発揮しており、あの時の責任者は先見の明があったんだなと今になって思います。
てな感じで私なりにカストディアン・チームについて振り返ってみました。
今後もカストディアンチームにはとても期待しているので頑張って欲しいです🙂
それでは( ✧Д✧) カッ!!