ステラリス 開発者日記 第92回 FTLの再調整と銀河の地形について

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更新情報

パラドックス社の公式フォーラムに
ステラリスの開発者日記 第92回が掲載されています。
そして今回も記事の分量がすごいことに・・・( ´Д`)

Stellaris Dev Diary #92: FTL Rework and Galactic Terrain
Hello everyone and welcome to another Stellaris development diary. Today's dev diary is about Faster than Light travel in the Cherryh update, and it's likely to...

今回も内容を理解できる範囲で紹介してみたいと思います。

管理人の英語力はかなり怪しいので誤訳・誤解釈の可能性は十分にあります。ご了承ください(-人-)

※当記事内の画像はフォーラム内のものを引用しています。

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冒頭のお知らせ

今回の内容はCherryhアップデートの「FTL」航法に関するもので、
議論の的となる可能性が高いだろうとのことです。

冒頭から何やら不穏当な感じですが、
「公式フォーラムに書き込む時は、開発者日記を全部読んでからにしてください」と注意喚起がしてありました(^_^;)

パラドのフォーラムではエキサイトする人がしょっちゅう現れるので、
そのあたりを踏まえて事前に釘を刺してるのだと思われます。

では気になるFTLの変更とやらについてついて詳しく見ていきましょう( ゚д゚)ノ

なお開発者日記内のCherryh アップデートの内容についてはまだテスト段階なので今後変わる可能性が大いにあるとのことです。

以下開発者日記を意訳したものです。

※この緑枠内の文章は管理人の感想・考察です。

FTLの再設定

ステラリスのリリース以来、取り組まなければならなかった最大の設計問題はFTLの非対称性についてだ。

FTLの改変はクールで面白いアイデアだが、正直なところこの機能は実際にはゲームにうまく収まらず、戦争や探索などの無数の機能や基本的な部分の改変が必要になるし、また静的な状態での防御の弱さという問題もある。

デザイナーの間で多くの議論が行われた後、ステラリスを更に興味深く面白い戦いのゲームに変えることができるのであれば、FTLの問題に立ち向かわなくては行けないと決断した。

FTLは再編され、現行の3タイプのFTL(ワープ、ワームホール、ハイパーレーン)からハイパーレーンベースのゲームへと変わる。

工エエェェ(´д`)ェェエエ工
こりゃまた思い切った仕様変更です。
Psiジャンプは!?、夢とロマンが詰まったPsiジャンプはどうなるんでしょうか・・・?

FTLをゲームから除外する代わりに何か追加の補填をするということは考えていない。既にFTLに関しては大鉈を振るっている最中である。

ただし、いくつか疑問も出ると思われるのでそれに関して答えたい。

Q:なぜFTLの選択肢を排除するのか?

私たちが以前にFTLタイプを統合してきたとき、多くの人々がこの質問をしてきた。

静的防御などの問題は、それぞれの特殊なケースを処理するために多くの機構を追加さえすれば解決可能な問題ではある。

私はこの問題が防衛ステーションとFTLの障害物で最もよく説明されていると思う。

Starbaseシステムの目的の1つは、帝国に国境を「封鎖」する能力を与えることである。
「封鎖」能力とはこれまでのように自国の貴重なシステムを守るため、拠点ごとに静的防御( 固定された任意の拠点防衛用の戦力の事かと思われます。)を作成するのではなく、敵の艦隊が簡単に通り抜けることができない要塞を構築することを狙っている。

ハイパーレーンは自然と”チョークポイント”を作り出します。よって国境を守るためにどのシステムを守る必要があるのか​​、攻撃の際にどのように機能するのかという点で非常に理解しやすいものです。

管理人注:現行FTLをハイパーレーンにすればレーンのつながっている線を見て、経路が1つしか無いような重要地点(これがチョークポイントのことだと思われる)を素早く抑え・保持する事が攻略の重要なカギになってきます。
そういった意味合いから、ハイパーレーンシステムを採用するほうが攻撃防衛の両面からゲーム上の重要ポイントがわかりやすいでしょう?ということだと思います。

もしワープ航法を更にFTLに追加したとする。
この場合、単一システムであるFTL抑制体(前回開発者日記のスターベースシステムや単に惑星でも可)はワープ艦隊が簡単に越えていけるため役に立たない。
したがってワープ艦を抑えるためには別のメカニズムを発明する必要がある。

例えばワープ妨害バブル(泡)のようなシステムを開発して敵艦のワープを邪魔するようなシステムである。
しかし、これらのバブルはハイパーレーン航法の艦隊には効かないし、なにより長い国境線を強化しようと思ったら全てのチョークポイントだけでなく、国境全体を妨害バブルで覆う必要が出てくる。
これは非常に大変である。

ワープ航法と言われるアルクビエレ・ドライブでは、物体の前方の空間を収縮、後方の空間を膨張させて時空の歪みを生み出す事で物体を前方へと移動させます。
(縮小)⇐[物体]⇐(((拡大)))みたいな感じ。
その際、
物体そのものは時空が歪まないように防護する泡の中に存在させるという理屈なので泡の話が出てきてるんだと思います~(たぶん)

では、FTLにワームホールを追加すると、「バブル」タイプの抑制帯が直感的に理解できない(ワームホール艦隊はマップ上を移動するのではなく、ポイントからポイントへのジャンプを行うため)。

直感的に理解できない事は一旦置いておいて、
仮に例えばワームホール中の艦隊を無理やりホールから引き出して何処かに放り出す仕組みを作った場合、
艦隊はワームホールネットワークの圏外に放り出されれば座礁してしまうことになる。

つまりこれは、ワームホールを阻害するなにか新しい第三の方法を発明する必要が出てきてしまう。

最後の問題として、これらの異なる種類のFTLを防衛する手段すべてを銀河マップ上に表示し、
なおかつプレイヤーが遠くから見ても理解できるようにするのは困難だという問題がある。
仮に表示が出来たとしてもおそらくプレイヤーは混乱するだろう。

これが、非対称のFTLに関して私たちが取り組んでいる根本的な問題である。

Sword of the Starsのようなターンベース制のゲームでは、通常3-6帝国以下の小さな地図で済む。

しかしステラリスのゲームでは1対1の戦闘は完全に崩壊していて、
リアルタイムのゲームプレイや戦闘には様々な帝国が参加し、
それぞれ独自の形態のFTLを持っている。

この状態で複雑さが増せばプレイヤーが混乱することになってしまう。

Q:なぜ採用FTLがハイパーレーンなのか?

まず、

  • ハイパーレーンのみ
  • ワープのみ
  • ワープ+ハイパーレーン

の3つの可能性を検討した。

ワームホールは他とは異なるFTLタイプであり、ゲームをプレイするすべての人が初期FTLとして選択する、というのは現実的に難しいと思う。

ワープとハイパーレーンの両方を維持することは可能ではある。
しかしそうするとユーザーの操作感と艦隊周りの調整に関して、
私たちが現在持っている問題の多くが引き続き残ることになる。

ワープのみも代替案として考えたが、銀河地帯、静的防衛、探査の強化などの観点を踏まえて最終的にはハイパーレーンを採用した。

うーん、この辺どうも歯切れが悪い印象です(。・_・。)
あくまでも個人の印象ですけど、これって開発者側の都合でやりやすいからハイパーレーンしたって雰囲気がなんとなくあるんですよねえ。
スタートレックModのAARを作ろうと思ってたのにワープが使えないんじゃモチベーションダウンですわ~( ´Д`)

FTLをハイパーレーンに統合することでStellarisに起こる可能性のいくつかを以下に示す。

  • すべての人にとって理にかなう、統一された距離、センサー、境界システムの提供が可能。(例えば、ユークリッド距離に基づいていないシステムを主張するコストではなく、航行する実際の距離に基づくように)
  • 銀河の「地理」。資源よりも場所や「地形」のために戦略的かつ戦略的に重要なシステムが発生する。(詳細は以下を参照)
  • 銀河の生成と探査。(例えば発見するために、特別な位置とイベントを含んでいるので、ワームホールまたは単一のガードされたハイパーレーンだけを通してアクセス可能な領域)
  • キャッシュとコード統一によるゲームパフォーマンスの向上。(特に、ワームホールFTLはゲームの大部分を占めています)
  • 「劇場」の感覚が異なる事による戦争、国境の進行と後退、境界摩擦。(これについては将来の開発者日記でより詳しく述べる)

Q:新しい形式のFTLは無料パッチでの提供なのか?

はい。
当然のことながら、古いFTLタイプを置き換えるためのコンテンツについては費用は発生しない。

ハイパーレーンとサブライト・トラベル

ハイパーレーンについて

前述のようにCherryhアップデート後はすべての帝国はハイパーレーンをFTLの唯一のモードとしてゲームを開始することになる。

デフォルトではより興味深い銀河の地形を作るために、より多くの「島」と「チョークポイント」が作成される。

しかし一部のプレイヤーは狭い範囲でのゲームプレイを好まないと思われるので、
ハイパーレーンの一般的な周波数と接続性をコントロールするスライダーを追加する。
このスライダーを有効にすると
「より銀河が密接につながり、静的防御ですべてのシステムを保護することは難しい」
という、現在のワープFTLスタイルのゲームに近い銀河MAPを生み出す。

サブライトトラベルについて

サブライトの旅は、あなたが実際にシステムの外側の任意のポイントからハイパーレーンへと入力するのではなく、特定のハイパーレーンのエントリーポイント(システム外縁部に表示される矢印)を実際に移動する必要があるという意味である。まさに重力の井戸となる。

これは艦隊がより予測可能な方法で動くことを意味し、
システムの内側では常にほとんどの場合、
艦隊が重要なハイパーレーンの入口/出口点を「ガード」することを可能にする。

システム間を移動する必要性を補うため、スラスターがより上位のものになればサブライトの移動が高速化される。

どうやらスラスターの重要性が増しそうな改変になりそうです(・∀・)

FTLセンサー

FTLの変更に伴い、センサーの動作方法も変更されている。

センサーはもはや単純に、船、ステーション、または惑星から任意の距離へと放射される円状ではなくなった。
各レベルのセンサーは、FTL接続を使って一定の距離を探ることができる。

たとえば、レベル1のセンサー(レーダー)を搭載した船は、現在のシステムと同じシステムのセンサー範囲のみを探索する。

レベル2(重力)センサーを搭載した船はそのシステムおよびそれに接続されているすべてのシステムハイパーレーンや探検されたワームホール(詳細は下記参照)を参照する。

レベル3センサーを搭載した船は、これらのシステムに接続されたシステムなどを見ることができる。

センサーの範囲は、ある種の銀河の特徴(以下で詳しく説明する)によって「ブロック」される可能性があり、
接続されたシステムへの伝搬もブロックされます。

我々は、現在Starbaseの構成要素としてセンサー・ブロッカーの実現を検討している。

ワームホールズ

本格的なFTLタイプとしてワームホールはなくなったが、「ワームホールズ」はそうではない。

ワームホールズは銀河を探索している間に遭遇する可能性がある、自然に形成されたワームホールである。

ワームホールは対になっており、基本的に非常に長いハイパーレーンとして機能し、潜在的に銀河系全体をほぼ即座に捉えることができる。

自然のワームホールは不安定で最初の遭遇ではそれらを探索することはできない。
ワームホールをを探索するには、「ワームホール安定化」のテクノロジー取得が必要。

あなたが運が良ければ、ワームホールの移動先は価値のあるシステムでいっぱいの未開拓スペースかもしれないが、あるいは夕食に来ることを熱望している Swarmかもしれない。

銀河のワームホールズの出現頻度をコントロールするスライダーがゲーム設定に追加される。

ゲートウェイ

ゲートウェイは、現行バージョンのゲームでワームホールFTLに最もよく似ている高度な形式のFTLである。

銀河を探索している間に、かつては巨大な銀河系ネットワークの一部だった放棄されたゲートウェイを見つけることがある。

これらのゲートウェイは無効になっており使用できないが、ゲートウェイ・再起動テクノロジーの取得(ゲーム中盤のテクノロジーとなる)と多額の鉱物を使うことで正常に復旧できる。

ワームホールズのように、ゲートウェイは他のゲートウェイへの瞬間的な移動を可能にする。
起動されたゲートウェイを使用することで他のアクティブなゲートウェイに移動可能となる。
またゲーム後半のテクノロジー取得によりゲートウェイネットワークを拡張することが出来る。

ゲートウェイは「閉鎖」できないワームホールズとは異なり、帝国によるシステムの制御が可能であるという利点もある。

最初のゲートウェイが再アクティブになると、もう1つのランダムなゲートウェイもそれに伴って再アクティブになる。
よって、アクティブなゲートウェイが1つだけ存在するという状況はない。

銀河内の放棄されたゲートウェイの出現頻度をコントロールするスライダーがゲーム設定上に設けられる。

ジャンプドライブ

ジャンプドライブとPsiジャンプドライブが変更され、ハイパードライブと古いワープFTLの機能を混在させた、FTLの高度な形式へと変更された。

これらは船が超自然に非常に迅速に移動することを可能にするだけでなく、通常のハイパーレーンの制限を無視して艦隊がポイントtoポイントでのジャンプを行うことを可能にする戦術的な「ジャンプ」機能を備えている。

ジャンプは特定の艦隊順で行われる。
ジャンプ先のシステム(一定の予め定義された範囲内であるが、通常のジャンプドライブよりもPsiジャンプドライブの方が長い範囲を持つ)を選択した後、艦隊はジャンプドライブを充電し、システムにつながる一時的なワームホールを開く。

艦隊が「ジャンプ」をした後、ジャンプ・ドライブは再充電する必要がある。
ジャンプドライブを再使用する前には大きなクールダウンが必要となる。

そしてクールダウン中は戦闘力が低下するという、艦隊にデバフが適用される。
これによりジャンプドライブを搭載した艦隊は、通常のFTL制限を無視して敵の艦隊やステーションを直進することができるが、ジャンプ直後は脆弱であり潜在的に孤立してしまう可能性がある。

この新しいジャンプドライブのデザインは現時点では非常に実験的なもので、Cherryhアップデートの開発中に変更される可能性がある。
しかし、ジャンプドライブには「ハイパードライブ 4型」としての位置付けだけでなく、新たな戦術的および戦略的な可能性が広がることを望んでいる。

Psiジャンプはまだ残されるようでホッとしましたが、どうやら今のような無敵の戦法ではなくなるようですね(´・ω・`)

銀河地形

ハイパーレーンへの転換と戦略的に重要なシステムとチョークポイントの創造は、興味深いアイデアだと思っている。
更にチョークポイントに意味を与えるため「銀河の地形」を実装することにした。

具体的には、帝国の船に対して戦術的かつ戦略的な影響を与えるような、環境影響と危険をもつシステムのことである。

これはまだ、私達がテストとプロトタイプ形成の途中であるが、これまでに私達は以下ような銀河地形を作成した:

ネビュラ(星雲)

他のシステムに由来するすべてのセンサー範囲をブロックする。

つまり宇宙船やステーションなしでは星雲の中にどういったシステムがあるかを帝国は知ることが出来ない。
よって帝国が艦隊を隠して待ち伏せすることが可能になる。

パルサー

デフレクター技術に干渉し、パルサーのシステム内のすべての船舶とステーションのシールドを無効にする。

中性子星

航行システムや船舶システムに干渉し、中性子星を持つシステムでのサブライト移動を大幅に遅くする。

ブラックホール

FTLを妨害し、艦隊が緊急FTLを充電するのにかかる時間が増加し、戦闘から個々に離脱することが困難になる。

これらはCherryhアップデートとそれ以降のアップデートの両方によって、より微調整して導入される可能性がある。

終わりに・・・

私たちは誰もがこのような変化に満足してくれるとは思っていないが、
ステラリスが真に偉大な競争をするために必要な事であると本当に信じている。

来週は戦争と平和について話し合う。

感想・まとめ

以上、Stellaris 開発者日記 第92回の紹介でした。
今回も長かったので記事作るのに4時間近くかかりました・・・( ´Д`)

それにしても随分と思い切った改造になりそうですね。
FTLでワープとワームホールを捨ててハイパーレーンに一本化するとは・・・(゚д゚)

・・・

開発者側が求める理想のゲームを作って行く
ってのはもちろん良いことだと思います。
結局我々末端のユーザーがあれがいいこれが良いと言っても纏まりませんからね。

ですが、今回のFTLの統一そしてワープとワームホールの廃止ってのが、
本当にユーザーが求めてる事なのかなぁという気もするんですよねえ。

SFと言えばワープでしょ!って気持ちは個人的にあります。

完全に妄想ですが、
おそらく前回の開発者日記91回で出てきたスターベースって案を思いついた時に、
良いこと思いついた!これはいける!
と開発側は思ったのではないでしょうか。
で、そこと整合性を合わせることありきで、ドンドンと周辺の事はおろか
ゲームシステムの根幹まで影響が及んでいる感じも受けます。
あくまでも妄想ですけどもね(´・ω・`)

おにぎりの描写に力を入れまくって、
いや力を入れるのはそこじゃないのでは・・・?( ゚д゚)
ってゲームもありましたが、

ユーザーが本当に求めているのが何なのか?
開発は「ステラリス病」にかかっているのではないか?
今一度立ち止まって考えてもらいたい。

という電波を極東の島国からスウェーデン方面に送りつつ、
今回の開発者日記 第92回の紹介を終了したいと思います。

まあ結局リリースされたら面白くて、
すぐに手のひらを返すと思います(・ε・)

などと、手のひらをクルクル返す準備をしながら
それではまた次回!( ✧Д✧) カッ!!